夢現綜軌帳相樂使行 弍
「その、亜鶴が見当たらない様だが‥」
「亜鶴なら町におりた。買い出しに行ったよ。」ラフィは笑う。
「そうか、世話になりすぎたな。
一丁迎えに参ろうか。
その町にはどう行けばいい」
「マジでか。歩きではちっと遠いぞ?
まだ昼だから悪魔は出ないが、妖怪は出るぞ?
傷に堪えるんじゃあないのか?」
肆之佐は、腰元の刀を鞘から抜き、太刀風を鳴らしてみせた。
「心配なら無用だ。もう殆ど元通りだ、
あとは慣らすだけである程度は戦えるようにもなろう。それに、
御前も妖怪なのだろう。」
「その様子から見ると、もしかすると、私も一緒に行くのか?」
「噫。そうだ。
こんな身体になった原因は御前にも有ろう。」
肆之佐は梦却籠に来たときに1度、ラフィと戦っている。
性格には、亜鶴も混ぜた2対1だった。
当然の如くその時に敗けたのだが、其は別の話。
「ちぇっ。人間の護衛って事か、へいへい。仕方ないな。」
「頼んだ。」鞘に収める。
「よし頼まれた。」
ラフィは自分の胸を、とんっと叩き、曇り無く笑った。
━続く━
「亜鶴なら町におりた。買い出しに行ったよ。」ラフィは笑う。
「そうか、世話になりすぎたな。
一丁迎えに参ろうか。
その町にはどう行けばいい」
「マジでか。歩きではちっと遠いぞ?
まだ昼だから悪魔は出ないが、妖怪は出るぞ?
傷に堪えるんじゃあないのか?」
肆之佐は、腰元の刀を鞘から抜き、太刀風を鳴らしてみせた。
「心配なら無用だ。もう殆ど元通りだ、
あとは慣らすだけである程度は戦えるようにもなろう。それに、
御前も妖怪なのだろう。」
「その様子から見ると、もしかすると、私も一緒に行くのか?」
「噫。そうだ。
こんな身体になった原因は御前にも有ろう。」
肆之佐は梦却籠に来たときに1度、ラフィと戦っている。
性格には、亜鶴も混ぜた2対1だった。
当然の如くその時に敗けたのだが、其は別の話。
「ちぇっ。人間の護衛って事か、へいへい。仕方ないな。」
「頼んだ。」鞘に収める。
「よし頼まれた。」
ラフィは自分の胸を、とんっと叩き、曇り無く笑った。
━続く━
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