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Last Heart #11

[431]  石本  2007-08-31投稿
それから3日後、何とかいつも通りの時間に起き、目を擦りながら学校へ向かった。
少し前かがみになりながら半睡眠状態で歩いていると、

バシッ

「あ、痛っ!」
パーで背中を叩かれたようだ。驚いたが、おかげで目が覚め、前かがみも直った。

「誰に会いたいんだよ(笑)」
「んーと、木村カエラに会いたい!」
「お前に聞いてねぇーよ」
「良いだろ?可愛いし、ファンなんだから。」

片方が高宮(通称:トモくん)でもう一人は豊原(通称:コウくん)だ。このグループはあと一人いるが俺以外の3人は俺のなかでは「ズッコケ3人組」と呼んでいる。
別にどこが似ているという訳でもない。ただ3人組というだけ。俺のなかに浮かんだ3人組で一番しっくりきたのがそれだった。
ちなみに、豊原は木村カエラファンだ

「ところでさ、今日バスケしようぜ!」
「何でお前はいつも唐突なんだよ!」
「いんじゃね?することねぇし。」
「別に嫌とは言ってないだろ。」
「じゃ、ジャンケンだな。」

俺たちはジャンケンで場所取り以外、役割分担している。
場所取りは「ズッコケ3人組」のもう一人・西(通称:ショウくん)の教室が体育館に一番近いからいつもこいつだ。
あとは、パン買い二人とボール借り一人だ。
ジャンケンに負けて俺とコウくんはパン買い、買ったトモくんはボール借りになった。

昼休みに入り、朝決めた通りにそれぞれの役割をこなして、体育館へ向かった。

まず4人は買ってきたパンを食べていた。その時にコウくんからこんな話が出た。
「なぁ深見ってフラれたんだよね?」

忘れていた記憶が蘇った。深見が告白しているシーン、そして楠木さんが話していたこと・・・・

「おい、ハル?目が逝ってますけど生きてますか?」
「お、おう・・・」

すると、トモくんが
「昨日真子に相談されたんだよね・・・深見がフラれてからメールが今んとこ毎日来てるって」

「マジで?楠木さん、それきついな。」
「で、お前はそれに何て返した?」

トモくんは少し俯いて言った。
「まぁ俺は真子とは仲良いけど、深見は裏切れないから、『あいつは元の関係戻りたいだけ』ってのを強調して言ったさ。」

「深見の暴走面白そうだな!」
コウくんは笑顔で言ったが、

「深見はかなり不器用な奴かもしれないけど、あいつなりに考えながらやってるだって!」
俺は人のことは言えないが素直にそう思った。

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