携帯小説!(PC版)

トップページ >> 恋愛 >> それは初恋だった

それは初恋だった

[285]  カスカス  2007-09-01投稿
私の父は8人兄弟の長男だった。
だからイトコは14人と多かった。だから同い年の男女がいてもおかしくない。

家はかなりの田舎で本家である。なので正月、お盆などは親族一同が我が家に集まり大変な人数になる。
親達は喋り、子供達は遊ぶ。毎年繰り返される行事の度に会えるイトコ。
子どもの頃はそれがとてつもなく嬉しく、楽しみだった。そして、別れる時は本当に淋しかった。
ただ私が中学生の時、同い年の男の子、春樹が帰った後だけ違う感覚になることに気付く。
胸にポカンと穴が開きキュンッとなるような感覚。その時の私はそれがすごく不思議でたまらなかった。そしてそれが好きという気持ちなんだということに気付けなかった。

そのまま時は過ぎ、私は都会の大学に入学し、大切な彼氏もできた。春樹も彼女ができ、幸せそうだった。
そんなある日、春樹が彼女と別れたことを聞き、久しぶりにメールをする。
『おれ、彼女と別れたんだよ。』
『え〜、マジで。』
『うん、色々あったんだ…。』

そんなメールをしてる間に話はそれて昔の話になる。

『そうそう私さ、実は中学生ぐらいの時に春樹に恋してたんだと思うんだよね…。多分あれは好きだったんだと思う。』

『え〜、マジかよ。…実は俺も…。お前のことずっと好きだったんだ。でも彼氏ができたこと聞いてあきらめた。』

ドキッ!

メールを見た途端、忘れていた恋がよみがえる。
『ホントに?ウソ、それって、両思いだったってこと?』
『そういうことだな。』私の胸はあの頃に戻りだす。
やばい、また好きになりそう…。


いや…ダメだ、今私には彼氏がいる。しかも、もうすぐ卒業して一緒に暮らすことに…。彼はもう先に引っ越してる。今さらもう無理だ。
私は裏切ることが出来なかった。春樹への気持ちを隠し消すことにきめたのだ。

そして彼氏と結婚することになる。

もし、もう少し前に気持ちを伝えていれば、私はきっと春樹と一生を共にしただろう。

そして思う、私の人生はこれで良かったのだろうか…。

感想

感想はありません。

「 カスカス 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス