携帯小説!(PC版)

[303]  ニジ  2007-09-05投稿
俺今まで何回好きな人出来たかな。

何回…諦めてきたかな。




[落としましたよ]

初めて彼女と交わした言葉。
テスト勉強で一夜漬けした日、定期落として電車降りようとした。
そのとき彼女は何のためらいもなく言った。

俺自身、人が物を落としたときなかなか声かけられない質だから
素敵だなと思った。

それから彼女はいつも俺と同じ電車に乗ってることに気付いた。

手帳に何かをメモしてたり
お茶飲んでたり

携帯でメールしてたり

そして何故かいつも座席に座ってた。


打ち上げした帰り
かなり遅い電車に乗った。
そして寝過ごした。

[終点ー終点ー]
その声を聞いて目を覚ましたとき
そこには降りていく彼女の姿があった。

寝ぼけ頭で
[この駅なのかーどーりでいつも座ってたわけだ]
なんて思った。



ある日突然彼女がいなくなった。
次の日もその次の日も、一週間、一年経っても現れなかった。
電車の時間帯を変えてみたりしたけど
やっぱり彼女には会えなかった。




[ダァダァ]
[あー赤ちゃんだ]
[ごめんなさいね、うるさくて]
[いえ、可愛いですねぇ]
[ありがとう、まだまだ手のかかる年頃なのよ]
[ほらお姉ちゃんだよーお兄ちゃんもいるよ、ほら!
……?
どうしたの、ケンタ。
ニヤニヤして気持ちわるー]
[いや、別に。]
[あ、私たち次の駅なんで]
[あ、そうなんですかー
バイバーイ]
[ダァダァ]


[…さよなら、お幸せに]

[…?ケンタどうしたの?頭大丈夫?]
[別に。あ、急行の待ち合わせしてるぞ。ほら俺らも降りよう]

[ケンタ、ちょっと待ってよ!]


実らなかった


諦めた



でも------……

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