次の選択肢から一つ選びマークしなさい。
第二回実力マークテスト
2年B組 辻本 望
問1__
問2__
問3__
…………
…………
私は多分世間一般から見たら、優等生の部類に入るんじゃないかな。
テストじゃ学年一桁にはいつも入ってる。
部活もしっかりやって、委員会もやって。
遅刻欠席も0、服装検査なんてお手本になれるよ。
でもそんな私が
初めて反抗した。
ちょうど一週間前、
期末テストの返却があった。
確かに正しい答を書いたのに
×にされてたところがあって担任のところに訂正に行った。
[先生、ほらここ合ってますよ?]
[…辻本、お前の気持ちはわかるが…]
[…どういう意味ですか?]
[これが合ってれば5点上がるもんなあ……そしたら学年1位なんだよな。]
[…え]
[下に消しゴムの跡あるじゃないか、答案返ってきた後書き直したんだろ?そんなこと俺には通じないぞ。]
[それはテスト中に間違えたのを直した跡で…]
[俺は間違った答えだったから×にした。確かにここには違う答えがあったんだ、俺は覚えているぞ。
このことは口外しないでやるから、これからはこういうことはするなよ。]
[ちょっと…先生!]
違います、私はやってないんです。
その言葉が出なかった。
ワタシハソンナコトシテナイ。
シテナイノニ……
私の学校で受ける模試ではクラス別で順位が出る。
職員室で担任同士がそのプレッシャーについて話してるのを聞いたことがあった。
毎回成績が悪かったクラスの担任は校長に呼び出されるって。
いつもテストでクラス一位の私は、模試でも結果を出すことを期待されてる。
いつも平均点が低めのクラスだから
当然私の成績がどん底になれば
クラスの平均点は大幅ダウン確実だ。
そう
私の席は一番前
後ろから回ってきたマークシートに
自分の 真っ白な答案を重ねた。
それをわざと表のまま担任の前に突き出した。
驚きの表情は予想済みだった。
直接的な反抗する勇気はない
そんなわたしの
ささやかな反抗。
返ってきた答案を渡す担任の苦い顔が浮かぶ。
親に怒られても関係ない、だって私ちょっとだけ嬉しかったから。
正しいことじゃないと思うけど、反抗出来る自分が嬉しかったから。
私は答案の[0点]の文字を軽くなぜた。
2年B組 辻本 望
問1__
問2__
問3__
…………
…………
私は多分世間一般から見たら、優等生の部類に入るんじゃないかな。
テストじゃ学年一桁にはいつも入ってる。
部活もしっかりやって、委員会もやって。
遅刻欠席も0、服装検査なんてお手本になれるよ。
でもそんな私が
初めて反抗した。
ちょうど一週間前、
期末テストの返却があった。
確かに正しい答を書いたのに
×にされてたところがあって担任のところに訂正に行った。
[先生、ほらここ合ってますよ?]
[…辻本、お前の気持ちはわかるが…]
[…どういう意味ですか?]
[これが合ってれば5点上がるもんなあ……そしたら学年1位なんだよな。]
[…え]
[下に消しゴムの跡あるじゃないか、答案返ってきた後書き直したんだろ?そんなこと俺には通じないぞ。]
[それはテスト中に間違えたのを直した跡で…]
[俺は間違った答えだったから×にした。確かにここには違う答えがあったんだ、俺は覚えているぞ。
このことは口外しないでやるから、これからはこういうことはするなよ。]
[ちょっと…先生!]
違います、私はやってないんです。
その言葉が出なかった。
ワタシハソンナコトシテナイ。
シテナイノニ……
私の学校で受ける模試ではクラス別で順位が出る。
職員室で担任同士がそのプレッシャーについて話してるのを聞いたことがあった。
毎回成績が悪かったクラスの担任は校長に呼び出されるって。
いつもテストでクラス一位の私は、模試でも結果を出すことを期待されてる。
いつも平均点が低めのクラスだから
当然私の成績がどん底になれば
クラスの平均点は大幅ダウン確実だ。
そう
私の席は一番前
後ろから回ってきたマークシートに
自分の 真っ白な答案を重ねた。
それをわざと表のまま担任の前に突き出した。
驚きの表情は予想済みだった。
直接的な反抗する勇気はない
そんなわたしの
ささやかな反抗。
返ってきた答案を渡す担任の苦い顔が浮かぶ。
親に怒られても関係ない、だって私ちょっとだけ嬉しかったから。
正しいことじゃないと思うけど、反抗出来る自分が嬉しかったから。
私は答案の[0点]の文字を軽くなぜた。
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