足りないもの
俺は、高校2年で弓道部長。成績・容姿ともに平均だと思っている。
3年生が引退して、1,2年生だけの練習にもだいぶ慣れてきた。もうすぐ新人戦が行われる。俺は、どうしてもそこで勝ちたかった。しかし、気持ちとは裏腹に的中は下がる一方。俺に足りないものは何だろう…。
全体練習が終わった後、一旦部室に戻り明日の練習メニューをさっと決め、自主練のために弓道場に向かった。
弓道場には一人の女子部員が弓を引いていた。俺は、その姿を見て動けなかった。彼女の名前は水原葵。女子の方の副部長だ。弓を引き終わった彼女は俺に話しかけてきた。
「蔵本君。お疲れ様。今から自主練?」
「…うん、そう。的中が良くないから」
「最近さ、蔵本君の射が固くなったと思うけど…、なんかあったの?」
「え?そうかな。何にもないよ。」
「そっか…。なら、いいや。だけど、無理はしないでね。」
「ありがとう。」
「それじゃ、私は帰るね。じゃぁね。」
彼女は顔を真っ赤にして、走って行った。俺は彼女が自分の事を見ていてくれて、気にしてくれた事が嬉しくて仕方がなかった。
3年生が引退して、1,2年生だけの練習にもだいぶ慣れてきた。もうすぐ新人戦が行われる。俺は、どうしてもそこで勝ちたかった。しかし、気持ちとは裏腹に的中は下がる一方。俺に足りないものは何だろう…。
全体練習が終わった後、一旦部室に戻り明日の練習メニューをさっと決め、自主練のために弓道場に向かった。
弓道場には一人の女子部員が弓を引いていた。俺は、その姿を見て動けなかった。彼女の名前は水原葵。女子の方の副部長だ。弓を引き終わった彼女は俺に話しかけてきた。
「蔵本君。お疲れ様。今から自主練?」
「…うん、そう。的中が良くないから」
「最近さ、蔵本君の射が固くなったと思うけど…、なんかあったの?」
「え?そうかな。何にもないよ。」
「そっか…。なら、いいや。だけど、無理はしないでね。」
「ありがとう。」
「それじゃ、私は帰るね。じゃぁね。」
彼女は顔を真っ赤にして、走って行った。俺は彼女が自分の事を見ていてくれて、気にしてくれた事が嬉しくて仕方がなかった。
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