STEALTH・GAME
〜序章〜
パァン!!
深夜の市街地に響く突然の銃声と誰かの悲痛な悲鳴。
「くそ! あいつら、もうこんなとこまで追って来やがったのか?!」
「どうするんですか?! 隊長!!!」
彼の部下らしい若い男が、ほとんど叫び声に近い声で泣きすがってきた。
「生き残った野郎はこれだけしかいないのか!!?」
逃げ出したくなる気持ちを必死に抑えながら、彼は自分の部下たちに訊いた。
「自分を含めて、生き残ったのは4人だけです!!」
先程の部下がその問いかけに泣きながら応えた。
(4人か・・・多いとは言えない人数だが、どうする?!)
悩んでいる内に後ろのほうで凄まじい爆発音が響いた。
(くそ! ミサイルランチャーか?!だとしたらもう時間はないな・・・こうなったら一か八かだ!!)
「よし! お前ら!!俺が合図したら一気にあっちのビルに駆け込め! いいか、絶対に止まるんじゃないぞ!!」
そう言って彼は、辺りの物音に耳を澄ませた。
風に服が擦れる音、誰かの足音、荒い息遣いが聴こえてくる。
(まだだ、まだ待て!)
そう思った瞬間、今までとはまったく違うまるで空気を切り裂くような音が聴こえて来た。
「来た!! 今だ! 行けぇー!!!」
そう言いながら彼は、手を挙げながら走った。
その瞬間、彼らを銃声の嵐が襲った。だが、止まるわけにはいかない。
「うああぁぁあああ!!!」
誰かの悲鳴が聴こえてくる。いや、もしかしたらこれは自分の声なのかもしれない。
薄れゆく意識の中でそう思いながら、彼はゆっくりと深い眠りについていった。
夢を見ていた。
先程まで戦場と化していた市街地のど真ん中で、俺は大の字になって転がっていた。
静かだ・・・。
一番最初に思ったのはそんな感情だった。
他の感情は一切感じなかった。いや、あるいは脳がそうさせないようにしているのか。
そんなことを考えていると、段々と意識がはっきりしてきたようで、なんとか体を動かせるようになるまでに回復した。
さて、これからどうしようか?
俺の脳は意外な程に冷静だった。いや、もう諦めきっているのかもしれない。
自分はもう死んだのだと
「死んでないよ」
声が聴こえた。
つづく。
パァン!!
深夜の市街地に響く突然の銃声と誰かの悲痛な悲鳴。
「くそ! あいつら、もうこんなとこまで追って来やがったのか?!」
「どうするんですか?! 隊長!!!」
彼の部下らしい若い男が、ほとんど叫び声に近い声で泣きすがってきた。
「生き残った野郎はこれだけしかいないのか!!?」
逃げ出したくなる気持ちを必死に抑えながら、彼は自分の部下たちに訊いた。
「自分を含めて、生き残ったのは4人だけです!!」
先程の部下がその問いかけに泣きながら応えた。
(4人か・・・多いとは言えない人数だが、どうする?!)
悩んでいる内に後ろのほうで凄まじい爆発音が響いた。
(くそ! ミサイルランチャーか?!だとしたらもう時間はないな・・・こうなったら一か八かだ!!)
「よし! お前ら!!俺が合図したら一気にあっちのビルに駆け込め! いいか、絶対に止まるんじゃないぞ!!」
そう言って彼は、辺りの物音に耳を澄ませた。
風に服が擦れる音、誰かの足音、荒い息遣いが聴こえてくる。
(まだだ、まだ待て!)
そう思った瞬間、今までとはまったく違うまるで空気を切り裂くような音が聴こえて来た。
「来た!! 今だ! 行けぇー!!!」
そう言いながら彼は、手を挙げながら走った。
その瞬間、彼らを銃声の嵐が襲った。だが、止まるわけにはいかない。
「うああぁぁあああ!!!」
誰かの悲鳴が聴こえてくる。いや、もしかしたらこれは自分の声なのかもしれない。
薄れゆく意識の中でそう思いながら、彼はゆっくりと深い眠りについていった。
夢を見ていた。
先程まで戦場と化していた市街地のど真ん中で、俺は大の字になって転がっていた。
静かだ・・・。
一番最初に思ったのはそんな感情だった。
他の感情は一切感じなかった。いや、あるいは脳がそうさせないようにしているのか。
そんなことを考えていると、段々と意識がはっきりしてきたようで、なんとか体を動かせるようになるまでに回復した。
さて、これからどうしようか?
俺の脳は意外な程に冷静だった。いや、もう諦めきっているのかもしれない。
自分はもう死んだのだと
「死んでないよ」
声が聴こえた。
つづく。
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