携帯小説!(PC版)

トップページ >> スポーツ >> DragonPinpon!♯2

DragonPinpon!♯2

[541]  通りすがりの卓球部  2007-09-10投稿
―――春

「今日からあたしも高校生か…」

木内 夏奈(きのうち かな)はこれから通ることになる通学路を歩きながら呟いた。

夏奈は――ブレザーの上の後頭部から1房のポニーテールを腰の上辺りまで垂らし、その長い黒髪のポニーをくくる為のゴムからは小さい二つのキーホルダーを下げていた。『龍』と『銃』――頭に付けているゴムに下がっている二つのキーホルダーから出るチャラチャラという音を周囲に流していた。

その胸にはほとんど隆起は見えないが目付きがパッチリしていて顔も整っていることにより印象的にはスレンダーな体型をしている女の子。

つまり、夏奈はかなりの美少女の部類に入っていた。

こうして歩いている今もすれちがう男子生徒を振り返らせている。

夏奈はそれに気付いていなかった。自分が美少女だってことにも。

後ろから来る何かにも。

「おっはよー!夏奈!!」

飛ぶように走ってきた何かにかなり強めに肩を叩かれるまで。
夏奈は数歩よろけてから叩かれた肩をさすり、

「此処、なんであんたは学年が変わるたびに叩く強さが上がってくの……?」

いきなり後ろからやってきた此処に苦笑しながら話しかける。
光色 此処(みつしき ここ)――頭部からはロールのかかっている茶色の髪が下がりふわふわと上がったり下がったりを繰り返す。その顔は夏奈と同じくらいの美少女。笑顔がとても似合っている。――正に元気の塊のような女の子だった。

胸は自分ではそんなに大きくないと言っているが夏奈の2周りは大きく見える。夏奈の幼馴染みだ。

「蛍と真はー?」「今日は会って無い」

蛍と真は此処と同じような友達。でも昔からじゃなく中学から。

「もう行ったのかな…先行ってるね!」

此処は言うなり走り去っていった。もう夏奈からは駆けていく背中しか見えない。

途中すれちがう同級生達の肩や背中を叩きながら駆けていく。
「此処は変わらないな…」

夏奈は中学での此処の2つ名を思い出した。

『スキンシップの鬼』

まさか、みんなが見てる前で他校の生徒を3mも吹っ飛ばすとは。

少し微笑みが顔に出た。

違う思いも心に浮かんできた。
(また…アイツに会えるかな…)

様々な思いを持ちながら夏奈は此処が入っていった自分の通う高校―桐生高校(きりゅう)―の門をくぐっていった。


感想

感想はありません。

「 通りすがりの卓球部 」の携帯小説

スポーツの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス