squall 2
その日もなんら変わりもなく、いつもと同じ夜の七時過ぎに帰り道の広い橋を渡っていた。
あの日に沢田と俺は出会った。
橋の上はデートスポットには程遠く、街灯もまばらにしかなく、人気は少なかった。
そんな橋でも高さはあり、下には水位のない川が流れていた。
そんな場所に飛び降りようと橋の手すりに危なっかしく片足をかけている人間がいた。
沢田美樹その人だった。
「ぉ……おい!おい!なにやってんだよ!!」
「こ、こっち来るな!!飛び降りるんだよ!!」
女声だったので、あたりは暗かったが女だと分かった。
「やめろって!」
彼女は両足だけで不安定に手すりに立った。
「ねぇおじさん!!私って最低だよね!!」
「は、はぁ!?いいから、いいからちょっと動くなよ!!今行くから!」
俺は少しずつ距離をつめたが、彼女は気にするでもなく夜空を見上げていた。
俺は彼女の立つ手すりの前に少し距離を空け、構えた。
とにかくこちら側に引っ張って、助けなければ。
制服を着ている。
どこの高校だったろうか。
今思えばよく見知らぬ女子高生にあれだけ命懸けの行動をとれたものだ。
「おじさん、見て…」
彼女はスカートを指差した。
血が付いている。
あの日に沢田と俺は出会った。
橋の上はデートスポットには程遠く、街灯もまばらにしかなく、人気は少なかった。
そんな橋でも高さはあり、下には水位のない川が流れていた。
そんな場所に飛び降りようと橋の手すりに危なっかしく片足をかけている人間がいた。
沢田美樹その人だった。
「ぉ……おい!おい!なにやってんだよ!!」
「こ、こっち来るな!!飛び降りるんだよ!!」
女声だったので、あたりは暗かったが女だと分かった。
「やめろって!」
彼女は両足だけで不安定に手すりに立った。
「ねぇおじさん!!私って最低だよね!!」
「は、はぁ!?いいから、いいからちょっと動くなよ!!今行くから!」
俺は少しずつ距離をつめたが、彼女は気にするでもなく夜空を見上げていた。
俺は彼女の立つ手すりの前に少し距離を空け、構えた。
とにかくこちら側に引っ張って、助けなければ。
制服を着ている。
どこの高校だったろうか。
今思えばよく見知らぬ女子高生にあれだけ命懸けの行動をとれたものだ。
「おじさん、見て…」
彼女はスカートを指差した。
血が付いている。
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