たった一つの真実 夏終
『夏 終』
警察では 色々と取り調べを受けた。
そして色々と解った。
宏介は本名でなく歳も僕より上。
刑務所にも務めて警察から狙われる 売人。
宏介の上には 誰かがいるらしい。
「知らないか」
と 聞かれたが
「知らない」
と答えた。刑事はそうだろうなぁと独り言。
僕はその時 一人の男の顔が浮かんだ。
けど、刑事は奥井は あいつにだまされてたんだ と必要に云う。
何も解っちゃいない僕と宏介の事を。
その後、僕は起訴され拘置所に移された。両親や会社の社長 友人が面会に来てくれた。
そして 貴子も。
それと、一度だけ リコから手紙とお金が送って来た。 彼氏とは別れたと。手紙の内容からその彼氏は県外に移ったらしい。
弁護士代やお金は その彼氏からだと。やっぱり。
最後に はじめ君本当にあの人が迷惑を掛けてごめんね。そう書いてあった。
その手紙には、リコの住所が書いてなく 返事は書けなかったが 一つだけ言いたかった。
僕は捕まった事より宏介を助けたと云う事がとにかく嬉しかったんだ。刑事や検事 判事さんが聞いたら反省してないと叱られるだろうが、僕は宏介を助けた事が何より嬉しかったんだ。
きっと 宏介があの時、逆の立場だったら僕にグッドサインを出していたに違いない。
だから、リコには ごめんね じゃなく ありがとう。 と言ってほしかったんだ。
秋が過ぎ僕は 執行猶予で釈放された。会社に戻り普通の生活に戻った。
貴子やチエは連絡が取れるのですぐに連絡を取った。 話しは勿論、宏介の事ばかり。この二人もけして宏介を悪く言わない。
僕は休みの日は貴子と宏介と一緒に行ったカラオケボックスやボーリング場 居酒屋 そして鉄板焼屋に行った。
当然、宏介に逢う事はなかった。
宏介と過ごしたひと夏は夢のようだった。
もう 宏介と逢う事はないだろう。だけど、僕はけして宏介の事を忘れない。いや、長い月日が過ぎると忘れてしまうかもしれない。
だけど、夏が来ると必ず思い出すだろう。
必ず。
何が真実で何が夢だったのか僕にはよく分からないが。
いや、一つだけ たった一つだけ真実があった。
僕と宏介の友情。
夏になると同じ空の下 宏介もきっと僕を思い出すに違いない。
警察では 色々と取り調べを受けた。
そして色々と解った。
宏介は本名でなく歳も僕より上。
刑務所にも務めて警察から狙われる 売人。
宏介の上には 誰かがいるらしい。
「知らないか」
と 聞かれたが
「知らない」
と答えた。刑事はそうだろうなぁと独り言。
僕はその時 一人の男の顔が浮かんだ。
けど、刑事は奥井は あいつにだまされてたんだ と必要に云う。
何も解っちゃいない僕と宏介の事を。
その後、僕は起訴され拘置所に移された。両親や会社の社長 友人が面会に来てくれた。
そして 貴子も。
それと、一度だけ リコから手紙とお金が送って来た。 彼氏とは別れたと。手紙の内容からその彼氏は県外に移ったらしい。
弁護士代やお金は その彼氏からだと。やっぱり。
最後に はじめ君本当にあの人が迷惑を掛けてごめんね。そう書いてあった。
その手紙には、リコの住所が書いてなく 返事は書けなかったが 一つだけ言いたかった。
僕は捕まった事より宏介を助けたと云う事がとにかく嬉しかったんだ。刑事や検事 判事さんが聞いたら反省してないと叱られるだろうが、僕は宏介を助けた事が何より嬉しかったんだ。
きっと 宏介があの時、逆の立場だったら僕にグッドサインを出していたに違いない。
だから、リコには ごめんね じゃなく ありがとう。 と言ってほしかったんだ。
秋が過ぎ僕は 執行猶予で釈放された。会社に戻り普通の生活に戻った。
貴子やチエは連絡が取れるのですぐに連絡を取った。 話しは勿論、宏介の事ばかり。この二人もけして宏介を悪く言わない。
僕は休みの日は貴子と宏介と一緒に行ったカラオケボックスやボーリング場 居酒屋 そして鉄板焼屋に行った。
当然、宏介に逢う事はなかった。
宏介と過ごしたひと夏は夢のようだった。
もう 宏介と逢う事はないだろう。だけど、僕はけして宏介の事を忘れない。いや、長い月日が過ぎると忘れてしまうかもしれない。
だけど、夏が来ると必ず思い出すだろう。
必ず。
何が真実で何が夢だったのか僕にはよく分からないが。
いや、一つだけ たった一つだけ真実があった。
僕と宏介の友情。
夏になると同じ空の下 宏介もきっと僕を思い出すに違いない。
感想
- 36280:脱字など目立ちましたが最後は何だか泣けました。[2012-07-25]
- 42186:最後は切なくなりました。[2012-07-25]