燈43
梓の温もりを背中で受けながら答えた、「病院から抜け出すなんて充分犯罪者だよ。」夏の夜の虫の声の中僕らの笑い声が響いていた。 病院を出て数十分満天の星が待ち受けるあの山に着いた、「また登るの〜?」梓は不満そうに言った、「この苦難を乗り越えるからあの星は満天の星に変わるんだよ!さぁ、行こう。」僕は梓の手を掴み山を登り始めた。 頂上の目の前で梓は僕の手を振りほどいて急に走りだした、「イッチばーん!」そう言って梓は満足気な顔で僕を見下ろした「ずるいぞ!」僕もすぐに頂上に登った、それと同時に梓は僕の手を握
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