*ひまわり畑*?
*episode ?*
空は雲。電車の中から見えるのは緑ばかり。
私は今、田舎のおばあちゃんの所に向かっている。なんでも夏風邪をひいたらしく、畑の世話をしてほしいと昨日電話してきた。たまには遊びに行くかとその依頼を引き受けた。
次で降りなきゃ、と荷物をまとめてドアの近くで待機していた。
電車が止まりドアが開く。
次の瞬間、思いっきり誰かとぶつかった。
「ごっ、ごめん!!だいじょうぶ?けがはない?」
そう言うと、吹っ飛ばされた私に手を差し延べた。…あれ?こんなこと前にもあった気がする。
「前に、こんなことなかったっけ?」
彼が言った。
私と同じコトを考えてる。きっと私の他に吹っ飛ばされたヒトがいるのか、と思わず笑ってしまった。
「えっ、俺何かした??」
「…私を吹っ飛ばしたでしょう?」
「あぁ、そうか」とすまなさそうにあやまる彼を見て、懐かしい感じがした。
気付くと、ドアが締まっていた。まぁいっかと次の駅まで彼と話をした。彼と気が合うなぁと思いながら、話す程心が惹かれた。
また会えたらいいなと思いながら別れのあいさつをした後、電車を降りた。
雲が晴れたのか、太陽が顔を出していた。
-振り返ると、彼を通して窓の外には、キラキラ輝く眩しいひまわり畑が広がっていた。-
感想
感想はありません。