ヤス#156
ヤス#156
首が飛んだ。首はクルクルと舞いながら渦の中に落ちた。
「どうした!美知っ。早く来い!…美知…うああああっ!」
男が振り向いて驚愕した。手を引いている連れの頭が無かった。次の瞬間。男の頭も飛んだ。
「ひっ!やっちゃんは…一体、あれは何?」
「…シットだ…あの髪の鞭はシット…」
ホテル内は地獄図を呈していた。あちこちで悲鳴が響き、血が飛び散っていた。流れ込んだ水が内側から赤く染まっていく。渦が深くなった。そして、現れた。
渦の真上に浮いた不気味な姿。紛れも無いシットだった。
「お久しぶりでございます…ヤス様」
「シット…」
「それに…母様も…死んだはずの母様もご一緒とは…ふふっ」
「お前こそ…焼け死んだはず」
「その通りでございます…あの時は迂闊にもツブテで焼かれてしまいました…再びヤス様にお会いできようとは…礼を言いますぞ…母様」
「礼…なんて…私は何も知らないわ!一体、どう言う事?」
「母様…純子…お前は生まれ変わった。輪廻転生。ヌシと私、同じ運命を辿るのじゃ…うあっはっはっ…ヤスよ。この世は我らのものじゃ。せいぜい、母様とこの世の名残を惜しむがよい。今暫く時を与えよう。また会おうぞ!」
首が飛んだ。首はクルクルと舞いながら渦の中に落ちた。
「どうした!美知っ。早く来い!…美知…うああああっ!」
男が振り向いて驚愕した。手を引いている連れの頭が無かった。次の瞬間。男の頭も飛んだ。
「ひっ!やっちゃんは…一体、あれは何?」
「…シットだ…あの髪の鞭はシット…」
ホテル内は地獄図を呈していた。あちこちで悲鳴が響き、血が飛び散っていた。流れ込んだ水が内側から赤く染まっていく。渦が深くなった。そして、現れた。
渦の真上に浮いた不気味な姿。紛れも無いシットだった。
「お久しぶりでございます…ヤス様」
「シット…」
「それに…母様も…死んだはずの母様もご一緒とは…ふふっ」
「お前こそ…焼け死んだはず」
「その通りでございます…あの時は迂闊にもツブテで焼かれてしまいました…再びヤス様にお会いできようとは…礼を言いますぞ…母様」
「礼…なんて…私は何も知らないわ!一体、どう言う事?」
「母様…純子…お前は生まれ変わった。輪廻転生。ヌシと私、同じ運命を辿るのじゃ…うあっはっはっ…ヤスよ。この世は我らのものじゃ。せいぜい、母様とこの世の名残を惜しむがよい。今暫く時を与えよう。また会おうぞ!」
感想
感想はありません。