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片思いのは…10

[340]  梨央  2007-09-19投稿
もうやめよう。先輩は私を好きだと言ってくれる。それだけで充分なんだ。


先生のことは…………諦める。






「もう戻ります。」


「大丈夫なのか?」


「大丈夫です。」
小さく呟く。

優しくしないで。これ以上悩みたくない。


所詮、生徒と教師。好きになってはいけない人だった。


「ありがとうございました。」


「………」


私が戻ろうとした時、えっ?
手をつかまれて、私は先生の腕の中に、


「先、生?」


「ごめん!」


とっさに私を突き放す。


「あの〜あれだよ、そう、授業頑張れって事っ!!!」


「先生…顔赤い」


「早く行けよ!!!」





びっくりしたよ。でも嬉しい!!
心配してくれたんだ。


私は、やっぱり先生が好き。叶わなくてもいい。先輩に本当の気持ち言おう。

先輩、わがままでごめんなさい。






教室に戻ると、舞希が飛び付いて来た。
「梨央!本当にごめん!!だって先輩が格好いいんだもん(泣)断れなくてぇ〜」


「もういいよ♪でも先輩とは別れるよ?」


舞希は、首を何度も縦に振った。


それから私は先輩に別れを告げに行く。

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