携帯小説!(PC版)

裏道3

[591]  寺北  2006-03-16投稿
ゲームのプレイ時間は日を増すごとに長くなっていた。それに反比例するように外に出る時間、人と接する時間は減っていった。そういった中でも総二は一つのこだわりを持っていた。それは他人にネットゲームにはまっているオタクな自分を周りにばれないようにする事だ。小さい頃からプライドは高いほうで見栄っぱりの性格だったので、流行に乗り遅れるのは格好悪いと思っていた。だから人一倍髪型や服装にも気を使っていた。周りからは遊んでそうとは言われても、オタクっぽいとは一度も言われた事はなかった。そういった理由で、見た目には気を付けていたし、行きたくない飲み会の誘いも最低限参加し、家でこもっている時間は、資格の勉強をしていると嘘をついた。そのこだわりも最近では多少重荷へと変わりつつあったが、貫き通す事に決めていた。だがゲームを始める前に比べて現実社会での友達は確実に減っていた。それでも全く淋しくはなかった。なぜならネット上にたくさんの友達ができたからである。総二は現実社会をリアルと呼び、二つの世界をはっきり区別していた。
ネーブル:「オキタン(^O^)今日はどこに狩り行く??」
沖田:「いつものダンジョンに行こうか」
ネーブル:「うん^^」
狩りとはモンスターを倒してLV上げをする事で基本的に毎日この作業をやるのが日課になっている。

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