携帯小説!(PC版)

トップページ >> ミステリ >> DECEIT [発端] ?

DECEIT [発端] ?

[517]  etc.  2007-09-24投稿
 車が屋敷を出ようとした時、一台のバンが事件現場へと走り去っていくのが見て取れた。

 光にはそれがなんだか検討がついたようだ。

 『あれが例の処理班ってやつね……』

 「……くそ!」

 突然の事でびっくりしたが、どうやら運転席からの声らしい。光にはその声に聞き覚えがあった。

 「望様?」

 「……よくわかったな」

 辺りが一瞬固まったかのようだった。

 「何で……」

 「何でかって? それはこっちが聞きたいさ!」

 いつもの知っている望ではない。光はずっと訳がわからないままだ。

 「……すまない。ついかっとなってしまった」

 「……どうゆうことなの?」

 光は自分だけ取り残されている様な不安にかられた。

 すると、今までせきとめていた事が雪崩のように口から出てくる。

 「……何で私がこんな目にあうの……何なのよあいつら……何が目的なの? 何処へ連れていく気!? 早く降ろして!!」

 「J、ターゲットの動きを止めろ」

 すると隣にいた日本人が光の口と腕を掴んで動きを封じる。

 光は今にも泣き出しそうだ。

 生まれてからこのように理解が出来ない事はなかった。

 楽しみにしていた望とのデート、しかし待っていたのは自分自身に降り注ぐ予想外のサプライズ。

 とうとう光の目にたまった大粒の涙が頬を伝って流れ落ちる、それも口を塞いでいたJの手によってすぐに形を失ってしまった。

 「君に危害を加えるつもりはない。だから少し落ち着いてくれ」

 憧れだった望からの優しい声が車内に響く。


 20分程経った頃、ようやく落ち着いた光はぼーっとしたまま流れる雲の形を懸命に見つめていた。

 そうでもしないといつ自分が暴れ出すのか、わからないのだ。

 「すまない。君の護衛を任されているはずが、まさかこんな形での接触になるとは思ってもみなかった」

 光は運転席にゆっくりと目を向けた。

 「君を騙そうとしたわけではない。きちんと説明をするつもりだった」

 望が話をしながら運転しているなかでも、Jは顔色一つ変えないで隣に座っている。

 「とはいっても嘘をついたことには変わりない。今まで隠していてすまないが我々はCIAだ」

感想

感想はありません。

「 etc. 」の携帯小説

ミステリの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス