鈍恋〜プロローグ〜
吹き抜ける春の風。
舞い散る桜の花びら。
心地よい春の香りのする野原を駆けていく少年。
その後ろを遅れて、息を弾ませ、それでも少年を追いかけていく少女。
二人は丘を目指していた。
少年のお気に入りの場所の一つだ。
「信ちゃん待ってよ〜!」
「バカ!待ってたらなくなっちゃうだろ!」
「だから〜、はっ、はっ、なにが〜?!」
「いいからついてこい!」
ようやく二人は目的の丘にたどり着いた。
「よかった。まだ見える。」
「?」
「上、見てみろよ。」
「?……あっ!」
二人の頭上には見事な虹がかかってた。その美しさに少女は見とれていた。
「綺麗…」
「だろ?この丘、町で一番高いとこにあるから見やすいかと思ってさ。」
「でもなんで連れて来てくれたの?ここ信ちゃんのお気に入りの場所でしょ?」
「ん?あ〜、だってお前虹好きだろ?せっかくだからって思ってさ。」
少年の意外な言葉に少女は驚いた表情をした。が、
「信ちゃん…ありがとう…」
「じ、じゃあ十分見たなら帰るぞ!家まで競争な!」
少年はそう言うと一目散に駆け出した。頬を赤らめながら。
「ま、待ってよ〜!私帰り方わからないよ〜……」
これは物語の始まり。二人が互いに恋していくきっかけ。それでも二人にとっては大切な思い出。
ちなみにこのあと少女は見事に迷子になったことは言うまでもない。
舞い散る桜の花びら。
心地よい春の香りのする野原を駆けていく少年。
その後ろを遅れて、息を弾ませ、それでも少年を追いかけていく少女。
二人は丘を目指していた。
少年のお気に入りの場所の一つだ。
「信ちゃん待ってよ〜!」
「バカ!待ってたらなくなっちゃうだろ!」
「だから〜、はっ、はっ、なにが〜?!」
「いいからついてこい!」
ようやく二人は目的の丘にたどり着いた。
「よかった。まだ見える。」
「?」
「上、見てみろよ。」
「?……あっ!」
二人の頭上には見事な虹がかかってた。その美しさに少女は見とれていた。
「綺麗…」
「だろ?この丘、町で一番高いとこにあるから見やすいかと思ってさ。」
「でもなんで連れて来てくれたの?ここ信ちゃんのお気に入りの場所でしょ?」
「ん?あ〜、だってお前虹好きだろ?せっかくだからって思ってさ。」
少年の意外な言葉に少女は驚いた表情をした。が、
「信ちゃん…ありがとう…」
「じ、じゃあ十分見たなら帰るぞ!家まで競争な!」
少年はそう言うと一目散に駆け出した。頬を赤らめながら。
「ま、待ってよ〜!私帰り方わからないよ〜……」
これは物語の始まり。二人が互いに恋していくきっかけ。それでも二人にとっては大切な思い出。
ちなみにこのあと少女は見事に迷子になったことは言うまでもない。
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