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あなたのもとへ

[176]  柚子恋町  2007-09-27投稿
もし、
私の背中に翼があれば、あなたのもとへ行けるのだろうか…


あなたが消えて三年。
私も二十歳になった。

飲んでみたかったビールも、吸ってみたかった煙草も、欲しくなかった。

あなたと話したことだから。
飲んでみたいね、吸ってみたいね、って。

結局、二十歳になったけど、あなたがいないとダメなんだって気づいただけだった。

時が解決してくれる…なんて本当に気休めだ、とあらためて気づいた。

子供とか、大人とか、関係ない。

大好きな人、無くしたら、悲しいとか当たり前なんだ。


あなたが死んだって聞いたのは昨日。

私の誕生日は今日。

なんだか、誕生日プレゼントを貰った気分。

だって、あなたのもとへ行けるんだから。

もしかしたら、あなたが帰ってくるかもしれない、っていう小さな期待に疲れる日も、涙が止まらなくて家から出れない日も、もういらないのだから。

宙ぶらりんだった私も、これでケリが着くってもの。


翼は無いけど、
飛び立つことはできる。


こわくはない。
ただ、落ちるだけ。


あなたのもとへ。



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