携帯小説!(PC版)

親衛隊長

[198]  尾花沢肥後守入善  2007-09-30投稿
「おせん、悪いが行って来る。」
齢、四十になる親爺が兜を脇に抱えて軽快に駆けて行く。
「愛」の前立てがキラキラ輝きを放つ。
「与六、あんた町内会長でしょ!今日の愛染明王祭開催の会合は?」
「ウッセー!今日はそれどころじゃねー!」近頃江戸の英別楠っていう音楽座に、町内会内で「直江状」呼ばれるものに申込んで、今日、米沢から福島は白河の革籠原野外来武場に向かった。
「よっちゃん、捕りたての兎だ持ってけ」
与六は慶次郎が惣八郎原で生け捕った兎を籠に納めると白河まで一目散に駆けて行った。「サンキュー、ケージ」
与六は町内会長だけでなく親衛隊長の仕事がある。各地に参謀を配備し今日革籠原に集結する。参謀頭の毛利と頭補佐の水原に確認した。
「皆、羅羽(ラブ)は用意できたか?参るぞ」
羅羽とは江戸の英別楠での兎の呼名のこと。総勢千五百。中でも参謀柿崎の組二百五十は全員黒一色でまとめられた、いわゆる「黒備」である。
与六の親衛隊は英別楠でも知られており精鋭揃いである。
遂に来武の幕開け。
与六らの目当は関西の歌姫、大坂大塚屋の娘お愛を応援することである。
舞台の上で可愛らしい声が三味線、琴、横笛やら太鼓に乗せて響き渡る。
「お愛

感想

感想はありません。

「 尾花沢肥後守入善 」の携帯小説

ノンジャンルの新着携帯小説

サーバ維持用カンパお願いします。
WebMoney ぷちカンパ

Twitterで管理人をフォローする

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス