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波瀾万丈その?

[280]  春生 愛  2007-10-03投稿
それは人生を変える瞬間だったが、春生はまだ気付いてなかった。
まさかこの行動が後の自分の人生を変えてしまうとは…。
「こんばんは…」春生は店のドアをあけた。
春生。二十歳になるごく普通の女の子である。
春生が開けたドアは、あるスナックの店のドアである。春生は生活のために、スナックでバイトをしようと思ったのである。
ホステスのバイトは、今までバイトしたことない春生にとっては、金額・仕事内容は共にとても魅力的な物だった。
面接は簡単なものであり、春生は翌日から働くことになった。
バイト初日。仕事中の春生に同僚の女の子が話しかけてきた。「ねぇ、終わったら飲みにいこうよ!」
春生は今まで平凡に育てられたため、世間の怖さを知らずに育ってきてしまっていた。春生に人を疑うという考えはなかったし、自分がお金に困る事も今まで無かったのでサラ金などの名前すら知らなかった。ましてやこれから自分が深く関わる事などは知るはずもなかった。
話しかけてきた女の子の名前は晴海。彼女は春生より少し前にスナックへ勤めたばかりらしかった。
「この店がいいよ」半ば強引に春生を連れだし、ある店へ入る晴海。晴海はこの店の常連らしかった。
店に入って晴海はいきなり「ねぇ、いくら持ってんの?」と春生に聞き出した。春生は驚きながら「え…五千円…」と答えるとすかさず晴海は「ねぇ、五千円で飲ませてよ!」と店長にいいだした。
春生はバイトを始めたばかりで五千円はなけなしの大金であったが、仕方なく飲み代五千円全額を出しその日はそれで終わった。
二日後、春生のバイト中の出来事。「春生ちゃん、電話よ」ママが言った。
春生がこの店へ勤めていることは春生の周りの人は殆ど知らなかいはずであっったので、不思議に思いながら春生は電話に出た。
「もしもし…?」 つづく

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