たれまに〜Anniversary〜(9)
「あれから誰かにバカにされねぇように変わったつもりだ。
今のおれならおまえの事も守ってやれると思う」
そう言うと座り込んでいた私を抱き締めた。
「ちょっ…!!」
離れようとする私を更に強く抱き締めると、
「おれなら泣かせねぇ…」
そっと呟いた。
そんな事言われたら、抵抗出来ないじゃん…。
「せ…せこ」
やっと口に出来たのがこの言葉。
「今、私弱いんだって…そゆ事ゆー…?」
力の入った腕が少し緩くなって、
「んなもん、知るかよっ」
松本が言った。
何で、ここにいるのが、
こう言ってくれるのが、
和也じゃないんだろ?
私が好きなのは和也だよ…?
二人きりの屋上で、顔が熱くなるのを感じた―。
「彩〜!」
予鈴が鳴って教室に戻ると委員長の岸川ちゃんに声を掛けられた。
「ん?どしたの?」
何事もなかったように接する。
「さっき真鍋先輩が訪ねて来たわよ」
「え?」
「何だかずっと彩を探してたみたい」
…和也が、来た…?
「ありがと」
それだけ言うと席に戻って鞄を探る。
慌てて松本を追ってったから忘れてた!
取り出した携帯の着信履歴を見ると和也から数件入っていた。
今のおれならおまえの事も守ってやれると思う」
そう言うと座り込んでいた私を抱き締めた。
「ちょっ…!!」
離れようとする私を更に強く抱き締めると、
「おれなら泣かせねぇ…」
そっと呟いた。
そんな事言われたら、抵抗出来ないじゃん…。
「せ…せこ」
やっと口に出来たのがこの言葉。
「今、私弱いんだって…そゆ事ゆー…?」
力の入った腕が少し緩くなって、
「んなもん、知るかよっ」
松本が言った。
何で、ここにいるのが、
こう言ってくれるのが、
和也じゃないんだろ?
私が好きなのは和也だよ…?
二人きりの屋上で、顔が熱くなるのを感じた―。
「彩〜!」
予鈴が鳴って教室に戻ると委員長の岸川ちゃんに声を掛けられた。
「ん?どしたの?」
何事もなかったように接する。
「さっき真鍋先輩が訪ねて来たわよ」
「え?」
「何だかずっと彩を探してたみたい」
…和也が、来た…?
「ありがと」
それだけ言うと席に戻って鞄を探る。
慌てて松本を追ってったから忘れてた!
取り出した携帯の着信履歴を見ると和也から数件入っていた。
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