たれまに〜Anniversary〜(11)
「とにかく!そんなんダメだからっ」
靴に履き替えると、松本に背を向けた。
ザァーッ…
やり取りしてる間に結構降って来ちゃったよ!
透明ガラスの向こうを見つめてあんぐり…。
だって傘持って来てない。
そんな私に感付いたのか後ろから近づく影。
「ほいっ!」
松本はビニール傘を私の背中に押しつけた。
「え!?い、いーよ」
明らか使えって言ってるんだけど…
「松本が濡れるじゃん」
私は逆に押し返した。
けど、
「いーからっ」
そう言った松本は再び私に傘を渡すと走りだした。
「ちょ、ちょっと!!」
すぐに呼び止める。
振り向いた松本に
「やっぱり…」
返す、と言い掛けた時だった。
「一緒に帰るんか?」
松本が遮った。
「はぁー?」
言ってないし!!
「いいじゃん、お互い風邪引かずに済むし♪」
「えぇ!?」
強引に私の腕を引っ張ると傘をさして歩き出す。
「もー、ダメっつったのにぃ!」
怒鳴りながら松本に顔を向けた瞬間―\r
鼓動が高鳴った。
だって
子犬みたいな顔してたんだもん。
くしゅって。
なんちゅー顔すんの!って言いたかったけど、もう少し見ていたい気もした私は、あえて何も言わなかった…。
靴に履き替えると、松本に背を向けた。
ザァーッ…
やり取りしてる間に結構降って来ちゃったよ!
透明ガラスの向こうを見つめてあんぐり…。
だって傘持って来てない。
そんな私に感付いたのか後ろから近づく影。
「ほいっ!」
松本はビニール傘を私の背中に押しつけた。
「え!?い、いーよ」
明らか使えって言ってるんだけど…
「松本が濡れるじゃん」
私は逆に押し返した。
けど、
「いーからっ」
そう言った松本は再び私に傘を渡すと走りだした。
「ちょ、ちょっと!!」
すぐに呼び止める。
振り向いた松本に
「やっぱり…」
返す、と言い掛けた時だった。
「一緒に帰るんか?」
松本が遮った。
「はぁー?」
言ってないし!!
「いいじゃん、お互い風邪引かずに済むし♪」
「えぇ!?」
強引に私の腕を引っ張ると傘をさして歩き出す。
「もー、ダメっつったのにぃ!」
怒鳴りながら松本に顔を向けた瞬間―\r
鼓動が高鳴った。
だって
子犬みたいな顔してたんだもん。
くしゅって。
なんちゅー顔すんの!って言いたかったけど、もう少し見ていたい気もした私は、あえて何も言わなかった…。
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