Little Bell
リン…
「失礼しますお嬢様」
一つ目のベル。彼はお茶を運んでくる。
リン…
「失礼しますお嬢様」
二つ目のベル。彼は緊張の面持ちで私の元へ跪く。
そして私の足に軽く口付ける。
それを見た私は赤い唇で笑う。彼は少々怯えていた。だから私がベッドまで押し付けた。
「やはりこういう…」
彼の言葉を私の唇で塞いだ。彼は私に身を任せた。
リン…
「もう私にはできません」
三つ目のベルで呼んだ彼は涙を流しながら訴えた。その涙に腹がたったので私は叫んでやった。そしたら男達とパパがやってきて
リン…
四つ目のベル。皆一様に黒い服を纏う。
「お嬢様に手をだしたらしい」
「可哀想なお嬢様」
ひそひそと聞こえる黒いメイド達の声。私は弔いの鐘を聞きながら深い穴の底の箱を見つめる。
綺麗な寝顔…
私の手には
一輪の花
そっと投げ入れ
「愛していたわ」
笑った。
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