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Little Bell

[172]  柘榴  2007-10-16投稿

リン…

「失礼しますお嬢様」

一つ目のベル。彼はお茶を運んでくる。

リン…

「失礼しますお嬢様」

二つ目のベル。彼は緊張の面持ちで私の元へ跪く。

そして私の足に軽く口付ける。

それを見た私は赤い唇で笑う。彼は少々怯えていた。だから私がベッドまで押し付けた。

「やはりこういう…」

彼の言葉を私の唇で塞いだ。彼は私に身を任せた。

リン…

「もう私にはできません」

三つ目のベルで呼んだ彼は涙を流しながら訴えた。その涙に腹がたったので私は叫んでやった。そしたら男達とパパがやってきて





リン…

四つ目のベル。皆一様に黒い服を纏う。

「お嬢様に手をだしたらしい」

「可哀想なお嬢様」

ひそひそと聞こえる黒いメイド達の声。私は弔いの鐘を聞きながら深い穴の底の箱を見つめる。

綺麗な寝顔…

私の手には

一輪の花

そっと投げ入れ



「愛していたわ」


笑った。


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