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少年の想いは英雄の記憶の中に

[167]  メタトロン  2007-10-18投稿
白銀の服の漂流者を見つけてから三日が過ぎた

彼は未だ目覚めず、村長の家で眠り続けているらしい

僕は村の書庫で本を読んでいた
三日前から離れない『白銀の英雄』の話を

『時は遥か昔、世界が創造された時の話
神は世界への介入を主張した。手厚い庇護のもと、優しき心を育み、平穏なる生活を願うが為に
魔王は世界への不介入を主張した。過酷なれど強靭な心を育み、強く進化していく事を願うが為に』
優しさと強さ、どちらが欠けても人としては・・・
『両者の主張は平行線をたどり、遂には全面的な戦争となった
神の主張に賛同した使徒は白い翼をつけ、魔王の主張に賛同した使徒は黒い翼をつけ、互いに争った
戦いは天界、魔界、地上をも巻き込み激化した
そんな中、争いを止めようとする勢力が現れた
白銀の服を纏った英雄「ヒースロー」を筆頭とした八人の戦士達が中心となった勢力「八柱の騎士団」
天界軍や魔界軍に比べ騎士団は寡兵、その戦いは戦場に乱入し戦闘を中断させる形が常だった

戦場は地上を離れ、天界と魔界の狭間、「涅槃」と呼ばれる地に移された
それは地上をこれ以上傷つけない為、そして騎士団の介入を受けない為

しかし、騎士団は現れた
生者の立ち入れない「涅槃」に毒薬を飲み、自ら仮死状態になる事で突入したのだ
八騎士はそれぞれの軍勢を纏める将軍、御前の七天使と魔界七貴族の決戦に介入した
八層からなる涅槃の各層で刃を交える将軍達を止めるため、一人また一人と欠けていく八騎士達

突然の乱入に進軍の停まった両軍の間を抜いてヒースローは神と魔王の決戦の地へとたどり着いた
それはまさに神が剣を振り下ろし、魔王が刃を薙ぎ払おうとしているところだった
己が刃に確かな手応えを感じながら神は目を見張った
魔王もまた目を見張っていた
なんとヒースローは自ら刃の前に身を踊らせ、双方の一撃を身体で止めたのだ

神も魔王も共に嘆いた
「自分達はただ護りたかっただけなのに、何故こんな事になってしまったのか」と』

この本はここまで
この先の話、騎士団結成の話、ヒースローの話・・・どれも欠けている
多分、他の話は別の本に記されている

何故、彼とヒースローが重なったのかは解らない

もしかしたら力が欲しかったのかもしれない
姉様を救える力が

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