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マザーズブレイド第一章 大地の聖剣士?

[166]  モー  2007-10-19投稿
「やめた方がいい。」
ブレイド=ロアと名乗った少年は口を開いた。
「もはややつらを止めることはできない。やつらの目的はこの村それ自体だ。話し合いなんてする気もないだろうしね。」
ブレイドの発言に村人達は息を飲んだ。むろん村人達も分かっていた。誰が犠牲になろうが、もはや惨劇を防ぐことはできないだろう。だが、それならどうしたらよいのだ。しかも、こんな子供にそんな言われ方をされる義理はない。
「ブレイド殿。これは我が村の問題なれば、お口だしはご無用。それよりも討伐部隊が来る前にお立ちになられるがよかろう。」
子供に何が出来る。村長だけでなく、村の皆がそういう気持ちだった。
「おれを雇わないか。奴らを追い払ってやる。」
「いい加減にしろ。こいつガキの分際で。わしらの気持ちを逆なでしおって!さっさと出ていけ!」
村人の一人が叫んだ。みなブレイドに敵意をむき出しにした。だがブレイドは動じることなく村人たちを見やった。
「討伐部隊は300人ほどもいると聞く。いかに神追いの紋章をもっておろうとも、1対300で勝ち目等ありますまい。まして我らはあなたとともに軍隊と戦う気などないゆえ。さあ、どうぞおひきとりを。」
村長だけは冷静さをなんとか保ち、ブレイドを説得した。だが気持ちは村人たちと一緒だった。こうしている間にも討伐部隊は迫って来ている。早くなんとかせねば。
「2対300ならいかがかな。」
気がつくと見知らぬ老人がそこに立っていた。深くフードを被った老人はずかずかと村人達の間を割り込み。ブレイドの前に立った。
「軍略においては小数にて多数を撃つは邪道。なれど、おのが欲望に溺れ、統率の取れぬ300などおそれるにたりぬ。かつて反乱軍が統率のなさ故に壊滅した。今回はやつらがその二の舞を演じることになるでしょうな。」
老人はそう言って、フードを取った。老人の目は二つともしっかり閉じられ開くことはない。だが、盲目であることを一切感じられない足取りであった。
「あなたは?」
ブレイドが尋ね、村人達は老人に注目した。
「私の名はセーガル。あなたを探しておりました。大地の御子よ。」
村人達はざわめいた。盲目のセーガル。その名を知らぬもの等アスレイアにはいない。かつてアスレイア王宮の魔術師団長として雄名を馳せ、ガルディーン変心の後は王宮に反旗を翻し反乱軍を率いて戦った英雄のひとりであった。

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