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黒翼の翼 19

[397]  龍角  2007-10-19投稿
龍華とエルファと真治は和室の片隅にある仏壇に手を合わせていた。

仏壇には優しい微笑みを浮かべる美しい人間の女性の遺影がある。

「義母さん…ただいま…俺達は元気にやってるよ。」
龍華は遺影の女性に話し掛ける。


「俺も元気が有り余ってますよ…
秋奈さん。」

龍華に続いてエルファも話し掛ける。

「お前らは元気を通り越してるからな…
母さんも手を焼くぐらいに。」

真治はそう言うと口許を緩めた。

「だから…これからも…安らかに…」


「仇は必ず俺達兄弟が果たす。」


龍華とエルファの重い言葉を遺影は変わることのない笑顔で受け止めて、真治は複雑な表情でただ黙っていた。

「開けますよー」
襖の外から麗奈の呼ぶ声が聞こえた。



「何よこれ…」

美姫は目の前の光景に絶句し、腰を抜かした。


「あ!!
お姉ちゃん!!」
美華は無邪気な小悪魔の笑顔で美姫の目の前に立っている。






口許と服と手を血で汚し、首から血を流す田村の生気の無くした白い死体のすぐ隣りで。
「美華…何やってんの…」

「見れば判るでしょ?
このババアをぶっ殺して血を飲んだの!!」

美華の笑顔は更に輝きを増した。


「そんな…うそだ…こんなの無いよ…」

「これは真実。嘘じゃない…
まぁたかが人間のお姉様にこの状況を理解することなんてできる訳ないか。」

美華はそう言うと漆黒の翼を大きく開いて眼を紅く光らせた。

「どうせ死ぬんだし教えてあげるよ。
オ前ノ妹ノ真ノ姿ヲ…」


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