未来の私へ 2
ここではとりあえず、唯ちゃん、とその子を呼ぶことにします。唯ちゃんは、ソフトボールをしていたからか、髪は女の子なのにほとんどスポーツ刈りでした。唯ちゃんは、別段人気者でもない、至って普通の人でしたが、一つだけ明らかに他のクラスメートとは違う点がありました。彼女は、私を認識していたのです。クラスメートで、いじめに直接関わらない傍観者達は、巻き込まれるのを嫌がって私を避けていました。しかし唯ちゃんは、私を特別に避けることはしなかったのです。それは私にとって疑問であると同時に嬉しいことでした。そうして、私はじわじわと自然に唯ちゃんと仲良くなり、明るさを取り戻していったのです。
ですが、ここで私は、疑問を呈さざるを得ない新たな状況に直面しました。それは何かというと、私が唯ちゃんと仲良くなり、孤独から脱すると、傍観者だった人々や、いじめを行っていた本人達までが、何事もなかったかの如く私に接してきたのです。私はこれにはひどく腹が立ちました。何故今更。一度私の心を殺しかけておいて。しかし私はもうそれ以上質問の答えを求めないことにしました。私自身、いじめられている間に、利口に生きることを学んでいたのです。つまり、私も何事もなかったかの如く表面上は彼女達を受け入れ、その実彼女達を利用するつもりだったのです。
しばらくして、私は唯ちゃんからある秘密を打ち明けられました。ここでは詳しく申し上げることは出来ませんが、彼女は将来、たとえ彼女に非がなくとも、私たちの何倍もの確率で被差別者になり得る存在だったのです。これを打ち明けられたとき、実をいうと、私は若く、あまりに無知だったため、無意識にひどいことをいいました。しかしそれでも私の中での彼女の重要性は揺らぎませんでしたし、私に一番に打ち明けてくれたことが何よりも嬉しかったのを覚えています。
ですが、ここで私は、疑問を呈さざるを得ない新たな状況に直面しました。それは何かというと、私が唯ちゃんと仲良くなり、孤独から脱すると、傍観者だった人々や、いじめを行っていた本人達までが、何事もなかったかの如く私に接してきたのです。私はこれにはひどく腹が立ちました。何故今更。一度私の心を殺しかけておいて。しかし私はもうそれ以上質問の答えを求めないことにしました。私自身、いじめられている間に、利口に生きることを学んでいたのです。つまり、私も何事もなかったかの如く表面上は彼女達を受け入れ、その実彼女達を利用するつもりだったのです。
しばらくして、私は唯ちゃんからある秘密を打ち明けられました。ここでは詳しく申し上げることは出来ませんが、彼女は将来、たとえ彼女に非がなくとも、私たちの何倍もの確率で被差別者になり得る存在だったのです。これを打ち明けられたとき、実をいうと、私は若く、あまりに無知だったため、無意識にひどいことをいいました。しかしそれでも私の中での彼女の重要性は揺らぎませんでしたし、私に一番に打ち明けてくれたことが何よりも嬉しかったのを覚えています。
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