死にたい僕・生きたい少年
僕は学校でいじめにあっている。友達という存在を感じたコトもなく、親にも話せず、ただただ苦痛に耐えて1日1日を生きるだけ。
生きるコトに意味も価値も見出だせない『死にたい男』
『死にたい』ただそれだけが頭を巡る毎日。
でも『痛い』も『苦しい』も嫌で、実際に自殺する勇気すらなかった。
ただただ苦痛に耐えるだけ。
ある日、学校帰りにアザのできた顔を公園の水道で冷やしていると、一人の少年が心配そうに声をかけてきた。
僕は親以外の誰かに心配されるのが初めてで、嬉しさからか、初めて会った少年と、しばらくベンチで会話をしていた。
いじめられる辛さ。救いようのない絶望感。そんな愚痴さえこぼしていた。
僕が『いっそガンかなんかで死ねたらな』と言うと、少年は悲しそうな顔をして言う。『そんなの恵まれたあなただから言えるコトだ』と。
年下の少年に見下された気がして、僕が少年を睨みつけると、続けて少年はこう言った。
『僕は生れつき難病をかかえていて、医者からはもってあと1年と宣告されてるんだ…』
少年は僕とは逆に『生きたい男』だった。
僕は途端に自分が恥ずかしくなった。
いじめは確かに辛い、でもそれに立ち向かえずにいるのには自分の弱さ以外に理由はなく、彼に比べれば決して絶望なんて言える状況ではないのではないだろうか?
立ち向かいもせずにただ絶望していた自分が恥ずかしく思えた。
少年は最後に満面の笑顔で言った。
『あなたがどんなに死にたいと思う明日でも、それは僕が生きたいと願う明日なんです。僕には立ち向かう時間さえ与えられていません。やっぱりあなたは恵まれてます』
僕は次の日、学校でいじめっ子達を殴りかえした。
結果、いつもよりひどく殴られ蹴られた。制服も破られ、まさしく悲惨な状態だった。
以前の僕なら泣き明かしてまた『死にたい』と思っただろう。
でも今は違う。
勇気をくれた少年に…
きっかけをくれた少年に、見せてやりたかったのだ。
『僕にだって立ち向かうコトができるんだ。君が生きたいと願った明日は、僕にとっても生きたい明日なんだ』と。
少年…僕は君の名前も知らないけれど、君のおかげで僕は生きるコトができるようになった。ありがとう。本当にありがとう。
僕は今日を生きています。
生きるコトに意味も価値も見出だせない『死にたい男』
『死にたい』ただそれだけが頭を巡る毎日。
でも『痛い』も『苦しい』も嫌で、実際に自殺する勇気すらなかった。
ただただ苦痛に耐えるだけ。
ある日、学校帰りにアザのできた顔を公園の水道で冷やしていると、一人の少年が心配そうに声をかけてきた。
僕は親以外の誰かに心配されるのが初めてで、嬉しさからか、初めて会った少年と、しばらくベンチで会話をしていた。
いじめられる辛さ。救いようのない絶望感。そんな愚痴さえこぼしていた。
僕が『いっそガンかなんかで死ねたらな』と言うと、少年は悲しそうな顔をして言う。『そんなの恵まれたあなただから言えるコトだ』と。
年下の少年に見下された気がして、僕が少年を睨みつけると、続けて少年はこう言った。
『僕は生れつき難病をかかえていて、医者からはもってあと1年と宣告されてるんだ…』
少年は僕とは逆に『生きたい男』だった。
僕は途端に自分が恥ずかしくなった。
いじめは確かに辛い、でもそれに立ち向かえずにいるのには自分の弱さ以外に理由はなく、彼に比べれば決して絶望なんて言える状況ではないのではないだろうか?
立ち向かいもせずにただ絶望していた自分が恥ずかしく思えた。
少年は最後に満面の笑顔で言った。
『あなたがどんなに死にたいと思う明日でも、それは僕が生きたいと願う明日なんです。僕には立ち向かう時間さえ与えられていません。やっぱりあなたは恵まれてます』
僕は次の日、学校でいじめっ子達を殴りかえした。
結果、いつもよりひどく殴られ蹴られた。制服も破られ、まさしく悲惨な状態だった。
以前の僕なら泣き明かしてまた『死にたい』と思っただろう。
でも今は違う。
勇気をくれた少年に…
きっかけをくれた少年に、見せてやりたかったのだ。
『僕にだって立ち向かうコトができるんだ。君が生きたいと願った明日は、僕にとっても生きたい明日なんだ』と。
少年…僕は君の名前も知らないけれど、君のおかげで僕は生きるコトができるようになった。ありがとう。本当にありがとう。
僕は今日を生きています。
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