龍と狼32
ソンスンは言い返そうと、口を開こうとしたが、ソルミの涙目と、自分の事を思っての意見だと理解すると、口論する気にはなれなかった。
「所詮は人殺しだよな。」
ソンスンは、テーブル越しに腕を伸ばし、ソルミの目頭を軽く拭いた。
ソルミは、子供のような顔をして、軽く頷いた。
「人殺しなんかしてへんかったら、こんな暗い倉庫で、ご飯食べんでも、家に来てみんなで一緒にご飯食べられるし、コソコソせんでいいやんか!」
ソルミは、もう泣き出していた。
「うちは、ソンの事が好きやのに・・・。」
ソンスンはたまらず席を立ち、ソルミの側に行き彼女を抱きしめた。
「ごめん。」
こんな言葉しか出てこない自分に、苛立ちを感じながらもソンスンはソルミを抱きしめるしかなかった。
狭い二階部分の奥にあるソファーベッドに、ソンスンとソルミが裸になって横たわっていた。
ベッドの側に置いてある時計を見ると、16時30分だった。
もう夕方になっていた。
突然シャッターの開く音がした。
ソンスンは、瞬時にベッドの下からオートマチックの拳銃を引き抜いたが、ソルミの細く、しなやかな手が、拳銃を握った手を優しく押さえた。
「所詮は人殺しだよな。」
ソンスンは、テーブル越しに腕を伸ばし、ソルミの目頭を軽く拭いた。
ソルミは、子供のような顔をして、軽く頷いた。
「人殺しなんかしてへんかったら、こんな暗い倉庫で、ご飯食べんでも、家に来てみんなで一緒にご飯食べられるし、コソコソせんでいいやんか!」
ソルミは、もう泣き出していた。
「うちは、ソンの事が好きやのに・・・。」
ソンスンはたまらず席を立ち、ソルミの側に行き彼女を抱きしめた。
「ごめん。」
こんな言葉しか出てこない自分に、苛立ちを感じながらもソンスンはソルミを抱きしめるしかなかった。
狭い二階部分の奥にあるソファーベッドに、ソンスンとソルミが裸になって横たわっていた。
ベッドの側に置いてある時計を見ると、16時30分だった。
もう夕方になっていた。
突然シャッターの開く音がした。
ソンスンは、瞬時にベッドの下からオートマチックの拳銃を引き抜いたが、ソルミの細く、しなやかな手が、拳銃を握った手を優しく押さえた。
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