龍と狼33
「ニホンオオカミって何者なんだ?」
ソンスンが知りたいのは、そこだ。
「わからん。ただ、本店(NIS)の話によると、公安の連中がアメリカへ行くらしいで。
日本はホンマに、このグループを知らんのかもな。
せやから、うちも大勢、本店の連中をアメリカに行かせるらしいわ」
ソンスンが溜め息を吐いた。
「大勢の同胞が殺された。“ニホンオオカミ”なんてふざけた名前をつけやがって!
絶対に日本人の仕業だ。棟方が裏から糸を引いてるんじゃないのか?」
ソンスンの“本業”を知っている、しかも棟方を異常に嫌っている事も感じ取っているだけに、ウンジュはソンスンに自制を求めた。
「今は動くなよ、ソン。今、下手に動いたら、うちの報復やと言われて、余計におかしくなるからな。」
無言でソンスンは頷いた。
三人の話が一段落ついたと思った瞬間だった。
ドォーン!!!!
物凄い、強烈な爆音だった。
振動が建物全体を激しく揺さぶり、ただでさえ埃っぽい室内に、埃が一斉に降り注いできた。
シャッターは振動でガシャガシャ波打ち、爆音の余韻がなかなか消えなかった。
ソンスンとウンジュは二人してソルミに覆い被さっていた。
ソンスンが知りたいのは、そこだ。
「わからん。ただ、本店(NIS)の話によると、公安の連中がアメリカへ行くらしいで。
日本はホンマに、このグループを知らんのかもな。
せやから、うちも大勢、本店の連中をアメリカに行かせるらしいわ」
ソンスンが溜め息を吐いた。
「大勢の同胞が殺された。“ニホンオオカミ”なんてふざけた名前をつけやがって!
絶対に日本人の仕業だ。棟方が裏から糸を引いてるんじゃないのか?」
ソンスンの“本業”を知っている、しかも棟方を異常に嫌っている事も感じ取っているだけに、ウンジュはソンスンに自制を求めた。
「今は動くなよ、ソン。今、下手に動いたら、うちの報復やと言われて、余計におかしくなるからな。」
無言でソンスンは頷いた。
三人の話が一段落ついたと思った瞬間だった。
ドォーン!!!!
物凄い、強烈な爆音だった。
振動が建物全体を激しく揺さぶり、ただでさえ埃っぽい室内に、埃が一斉に降り注いできた。
シャッターは振動でガシャガシャ波打ち、爆音の余韻がなかなか消えなかった。
ソンスンとウンジュは二人してソルミに覆い被さっていた。
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