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龍と狼39

[353]  武藤 岳  2007-10-26投稿
ソンスンは、相手が射撃してきた方向を見た。

道路の先に、路上駐車の車両が三台停まっている・・・


『射角からすれば、あの車の辺りだ。何台目にいるのか・・・』


ソンスンは、向かい側のパトカーの陰に隠れているソルミに、指を指して指示した。

「一番前に停まっている車・・。あの車のエンブレムの少し左側を狙え・・」


ソルミは無言で頷くと、拳銃を取り出して、パトカーの陰から狙いを定めて構えた。



パンッ!パンッ!


パンッ!



三発目が三台の駐車車両の、先頭の車のエンジン付近に着弾した瞬間、大きい破裂音と共に、エンジンが爆発し、ボンネットが木の葉のように噴き飛んだ。

その瞬間、ソンスンはソルミの方へ飛び込み、拳銃を受け取った。

拳銃を構えた、その時、相手のスナイパーが、三台目の真ん中から飛び出した。

相手が銃を構える暇も与えず、即座にソンスンは発砲した。



パンッ!


一撃だった・・・


相手が悶絶しながら倒れこんだ。


ソルミをその場に待機させて、ソンスンは相手に近付こうと歩き出した。

『急所は外した。次こそ、正体を吐かしてやる!』

その時、相手の叫び声が聞こえた。

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