龍と狼44
“本店の人間”!?
NIS(韓国国家情報院)の人間!?
ウンジュが帰宅しない事や昨日のテロ事件と関係ない訳がない!
ソンスンは拳銃をソルミに渡して、入口を狙って構えさせ、シャッターを静かに上げた。
そこには、黒のスーツ、紺色地に水色の水玉模様のネクタイを着けた三十代前半の、凛々しい顔つきの男が立っていた。
ソルミが銃を構えて、自分を狙っている事に気付くと、平然と近付き、左手で銃を覆い被した。
「私には、その必要はないよ。」
チャンホは、ソルミの前に立つと、深々と頭を下げた。
「どういう事ですか?」
ソルミも韓国語で話した。
チャンホは深く息を吐いてから、ゆっくり話し始めた。
「私の正式な身分は話せませんが、私は、貴女の兄君が為されていた、“夜の仕事”の上司にあたります。」
チャンホは、じっとソルミの目を見つめた。
「昨日、貴女の兄君、イ・ウンジュさんが、テロ実行犯・ニホンオオカミのメンバーと、“大韓民国国民”として、勇敢に戦われ、名誉の“戦死”を遂げられました。」
ソルミは一瞬、呆然としていたが、やがて、チャンホの言葉を理解すると泣き崩れた。
重く、辛い言葉だった。
NIS(韓国国家情報院)の人間!?
ウンジュが帰宅しない事や昨日のテロ事件と関係ない訳がない!
ソンスンは拳銃をソルミに渡して、入口を狙って構えさせ、シャッターを静かに上げた。
そこには、黒のスーツ、紺色地に水色の水玉模様のネクタイを着けた三十代前半の、凛々しい顔つきの男が立っていた。
ソルミが銃を構えて、自分を狙っている事に気付くと、平然と近付き、左手で銃を覆い被した。
「私には、その必要はないよ。」
チャンホは、ソルミの前に立つと、深々と頭を下げた。
「どういう事ですか?」
ソルミも韓国語で話した。
チャンホは深く息を吐いてから、ゆっくり話し始めた。
「私の正式な身分は話せませんが、私は、貴女の兄君が為されていた、“夜の仕事”の上司にあたります。」
チャンホは、じっとソルミの目を見つめた。
「昨日、貴女の兄君、イ・ウンジュさんが、テロ実行犯・ニホンオオカミのメンバーと、“大韓民国国民”として、勇敢に戦われ、名誉の“戦死”を遂げられました。」
ソルミは一瞬、呆然としていたが、やがて、チャンホの言葉を理解すると泣き崩れた。
重く、辛い言葉だった。
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