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ヤス#181

[391]  チャーリー  2007-10-27投稿
ヤス#181
ギは大木首相と対峙していた。
「このままでは…国が滅びます…ヤスと言う青年の居場所を教えて頂けませんか?」
「ヤスをいけにえにすると?」
「差し出せば許すと言っている」
「許す?何を許すのだ。首相はそれを信じるおつもりですか?」
「手だてがあるなら教えて欲しい…この異常気象には手も足も出せないんです」
「異常気象ではありませんよ…奴等の仕業だ」
「分かっています…魔物…黒い龍…そして、あの無気味な蛇女…何だったか…」
「シットです…あの蛇女はシットと言う魔物」
「そう、確かにシットと名乗った…ヤスを差し出さないと国を滅ぼすと…」
「いずれは滅びる国だ…早いか、遅いか…ただ、それだけの事」
「な、何と言う事を…どう言う意味ですか?いずれ滅びるとは!」「飽食が過ぎる…己の快楽のために自然を崇める事を忘れ、命を軽んじてきた。我々の棲む自然も残り少なくなっている…魔界はそれを元に戻そうとしているんです。混沌が続く。昼も夜もなくなる…人間は生きてはいけない」
「混沌…?それに…あなた…我々って…」
「うむ…実は、私も魔物の仲間…」

親分は元来のギの姿になった。

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