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マザーズブレイド 第一章 大地の聖剣士?

[168]  モー  2007-10-28投稿
赤髪の男は弓を下ろした。男の甲冑はたくさんの返り血を浴びていた。背も高く、頑強な肉体といかついその顔はまだ30に満たないと思われる男に歴戦の戦士の風格を与えていた。男はブレイドに一瞥をくれると、呆然とへたりこむ村長の元に悠然と歩を進めた。

「この村の村長どのですかな。私は帝国より遣わされた陥炎のジーク。帝国の名の元に、各地を荒らし回り、帝国の名を汚す者どもを成敗すべくやってまいった。この村を狙っておった者達は我らが成敗した。ご安心召されよ。」

ジークと名乗った男はそう告げると豪快に笑った。村長は呆然としながらもどうやら村が助かったようだと理解した。ふいに雨が降り始め、火矢で燃えていた家も鎮火した。ただ不思議な事に雨が降っているのは村の中だけで、村の外はむしろ快晴であった。
ジークは雨に濡れながらある人影を見つけ人の悪い笑みを浮かべた。

「ほう、これはこれは。嘘から出たまこととはこの事か。まさかこのようなところでお目にかかるとは、元魔術師団長、反乱軍指導者の盲目のセーガル殿。さすがですな、これほどの範囲での天候変化術をなんの法陣もなく行うとは。やはり、権力と金に目がくらんだ禁術師ブラッド=ポット辺りとは格が違う。」

ブラッド=ポットの名にわずかばかり反応を見せながらも、セーガルは一言もしゃべろうとはしなかった。
無言のセーガルをよそ目にジークはブレイドに向き直った。ブレイドを、正確にはブレイドの持つ剣を凝視し、またもや人の悪い笑みを浮かべる。

「なるほど、マザーズブレイドか。陛下に反旗を翻し、敗北してなお老醜をさらすのは、これがゆえですかな。セーガル殿。」

そう言うと同時に抜剣し、ブレイドにむけて一撃を放つ。先程まで神のごとき強さを見せていたブレイドにして受けるのが精一杯の強烈な一撃であった。はたから見ると大男に少年が押し潰されそうになっているようであったが、実際はジーク本人が驚くほど、力は拮抗していた。

「小僧、なかなかやるな。その力はお主のものかそれともその剣のものか」

ジークは剣を横になぎ、ブレイドの体がジークから放れた。間髪入れずジークに切り込む。
ジークはすんでのところで剣をかわしたが、その太刀筋がある事を思い出させた。
「剣だけではないな。その年にしてこれほどの技。なるほど、貴様がジャン=クロードの見出だした大地の御子というわけか。」

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