蒼郷の空.05
〜天空の里と地の島〜
ここは救いの巫女と人々の住む天空の里。
とてつもなく大きな地の塊が、そのまま宙に浮いた姿のその里は、“地の先に端がある”ということ以外、地上と変わらない生活を営むことができた。
「あー暇ぁ」
青く広がり里を包みこむ快晴の中、一人の少年がさらさらと流れる風に髪をゆらしながら、青々とした草原の丘にぼすっと寝っころがる。彼の名はアース=ライバン(16)【使徒】の天命を受けた少年だ。
「“暇”ですって?何を言うかなぁアース?」
「え?」
何処からともなく聞こえてきたその声に辺りを見回す(といっても、寝たままでは見える範囲もたかが知れているが)。アースというその少年の視界に、彼の名を呼んだ声の主が入ってきた。
「神院の掃除、さぼったでしょ?」
そういって頬を膨らましながらアースを覗き込んだのは、同じく【使徒】のレア=マリング(16)だった。
ここは救いの巫女と人々の住む天空の里。
とてつもなく大きな地の塊が、そのまま宙に浮いた姿のその里は、“地の先に端がある”ということ以外、地上と変わらない生活を営むことができた。
「あー暇ぁ」
青く広がり里を包みこむ快晴の中、一人の少年がさらさらと流れる風に髪をゆらしながら、青々とした草原の丘にぼすっと寝っころがる。彼の名はアース=ライバン(16)【使徒】の天命を受けた少年だ。
「“暇”ですって?何を言うかなぁアース?」
「え?」
何処からともなく聞こえてきたその声に辺りを見回す(といっても、寝たままでは見える範囲もたかが知れているが)。アースというその少年の視界に、彼の名を呼んだ声の主が入ってきた。
「神院の掃除、さぼったでしょ?」
そういって頬を膨らましながらアースを覗き込んだのは、同じく【使徒】のレア=マリング(16)だった。
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