龍と狼49
チャンホの携帯電話が鳴った。
チャンホは、さっきまでとは明らかに違う、緊張した口調で相手と話し始めた。
しばらく話をした後で、チャンホがソンスンに携帯電話を差し出した。
「君に代わってもらいたい。」
ソンスンは、意外な申し出に、抜いたナイフを背中に戻し、チャンホから携帯電話を受け取った。
「もしもし・・・」
聞こえてきた声は、更に意外な声だった。
「あっ!」
ソンスンは、思わず驚きの声をあげた。
「私が誰なのか、名乗る必要はなさそうだね。」
何度も聞いた声だ。
海兵隊に在籍していた時は、ソンスン達、大韓民国軍の指揮を司る、最高責任者だった人間・・・。
「だ、大統領!」
「それ以上は言わないように。
私の部屋はクリーニング済みだが、何処で洩れるか判らないからね。」
ソンスンは、緊張と嬉しさが交錯した。
棟方を殺れる、最初で最後のチャンスだ。
「詳細はノ君から聞いた。軍での君の経歴やフリーランス以後の経歴も、リストアップしている。」
『ウンジュは全て報告していたんだ・・・』
ソンスンは、ウンジュに騙されていたような気持ちと、感謝する気持ちが絡み合い、複雑な表情になった。
チャンホは、さっきまでとは明らかに違う、緊張した口調で相手と話し始めた。
しばらく話をした後で、チャンホがソンスンに携帯電話を差し出した。
「君に代わってもらいたい。」
ソンスンは、意外な申し出に、抜いたナイフを背中に戻し、チャンホから携帯電話を受け取った。
「もしもし・・・」
聞こえてきた声は、更に意外な声だった。
「あっ!」
ソンスンは、思わず驚きの声をあげた。
「私が誰なのか、名乗る必要はなさそうだね。」
何度も聞いた声だ。
海兵隊に在籍していた時は、ソンスン達、大韓民国軍の指揮を司る、最高責任者だった人間・・・。
「だ、大統領!」
「それ以上は言わないように。
私の部屋はクリーニング済みだが、何処で洩れるか判らないからね。」
ソンスンは、緊張と嬉しさが交錯した。
棟方を殺れる、最初で最後のチャンスだ。
「詳細はノ君から聞いた。軍での君の経歴やフリーランス以後の経歴も、リストアップしている。」
『ウンジュは全て報告していたんだ・・・』
ソンスンは、ウンジュに騙されていたような気持ちと、感謝する気持ちが絡み合い、複雑な表情になった。
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