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爆裂少女-2-

[384]  憂木ミツヲ  2006-03-21投稿
『爆裂少女』






真夜中に自分は目を覚ます。


今日は眠れなかった。




普段着に着替え、用意しておいた旅行鞄に必要な物を詰めた。


銀行から下ろしたお金は100を越えた金額だった。



闇への階段を下りて、扶養者の鍵を摘み取る。







それでは、今までどうもお世話になりました。

と心のなかだけで唱えて、自由への扉をくぐった。







いつもは不気味な闇夜も、今日は自分を興奮させた。



静かな世界は自分の気持ちをひさかたぶりに嬉しくさせた。





自分が摘み取った鍵は扶養者の車の鍵だった。




教習本で勉強もしたし、扶養者と遠出した時に使い方はほぼ覚えた。



乗り込み、エンジンをかける。


アクセルを踏み出すと、ゆっくりと動き出す。




ああ、なんて楽しいのだろう。





「しゅっぱつー」


自分は抑揚の無い声で呟いた。

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