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優しい音 第四章

[198]  RIA  2007-10-30投稿
『まこと言う名の雄』
鳴り響く音に梨奈は退屈さを感じた。また同じ…最近つまらなぃ、クラブの音。
「ねぇひとり?一緒に飲まない」フラフラ酔っ払った男が梨奈に声をかけた。「飲みにきたんじゃねぇし」目線もやらず梨奈は答えた。「一緒に踊らない?」こりない奴…「お前こんな音でよく踊れんな」男は呆れた顔で去っていった。
ひっきりなしに声をかける男達に梨奈はいらだちを隠しきれなかった。もう帰ろうと武士を探す梨奈。一度フロアが暗くなり静まり返った。
「まこー」キャーと言う声と共に不思議な音が流れた、聞いたことのないような暖かい音、イヤらしくない音のつなぎ方、思わず目を閉じ音を聞いた。
その時ぐっと手をひっぱられブースの前に連れていかれた。
「武士痛い!」梨奈が怒鳴った。「梨奈この音やばくね、まこだょ」指さす方へ目をやるとニヤっと笑ったあのラブホテルにきた3組目の舌を出した奴だった。こっちを向いて舌を出した。「あいつ久々に舌だしてらぁ」「何か意味あんの?」梨奈は武士の耳元で聞いた。
「あいつが舌を出すときは『見っけ』って意味」梨奈はキョトンとした。あの時あたしに舌を出したのは『見つけた』って意味?なにアイツ!? 続く

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