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龍と狼57

[376]  武藤 岳  2007-10-30投稿
彼は父方を日本人、母方をアメリカ人に持つハーフである。

名前はケビン・スチュワート。

世界の穀物市場を牛耳る、いわゆる五大メジャーの最上位、“スチュワート&ウルブス社(S&W社)”の創業家、スチュワート一族の若き後継者であり、各種多様に及ぶあまたのグループ企業を傘下に治めるS&W社の会長職を務める。

彼の言動一つで、世界の穀物相場が大きく変動する程の影響力を持ち、一国の国家元首ですら、自国の穀物産業に多大な影響を及ぼす彼と、親交を持とうとする者が後を絶たない。

スチュワート&ウルブスの“ウルブス”とは、その昔、創業者のポール・スチュワート卿が、自分の土地を狙わんとする輩からの侵略を、突如として現れた狼の一群によって防いでもらった事に感謝し、名付けられたとされている。

スチュワート家を継ぐ、ハーフの青年・・

彼こそが、柳田が長年に渡って、アイアンにマークを依頼していた人物である。


「お久しぶりです。ミスター・柳田。」

青年は、実に爽やかな笑顔で柳田に握手を求めた。

「ええ、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。」

柳田はやや、躊躇した口ぶりで握手に応えた。

柳田はこの笑顔が苦手だった。

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