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いつもすべてで ?

[142]  ひろこ  2007-11-01投稿
 あつし幹事のコンパは新宿駅近くの居酒屋で7時からに決まった。

 新宿駅構内の時計を見ると、まだ5時半。ナオはいつものカフェで時間を潰すコトにした。
 雑居ビルの2階にある隠れ家的なカフェをナオは気に入っている。BGM、店の内装、スタッフまでもが品の良い感じで、とても落ち着いている。

 サトルからのメールをもう一度読み返し、

(急に彼女来ちゃったなら、仕方ナイよ。今日は友達と飲み明かすつもりだから気にしないで!)

 精一杯の返信をしたと同時に入口の扉が開き、

「オーナーおはようございます。」
 スタッフ達の爽やかな声が聞こえた。

 入り口には、ナオとさほど年齢が変わらないくらいの青年が立っている。

 これが、オーナー?マジで?!若っ。

 見た目は中の上くらいだが、確かに服のセンスが店の雰囲気に合っている。スタッフ達とも親しげに話をする若いオーナーは、適当に指示をした後でさらっと店を出て行った。
 あの若さでこの一等地にお洒落なカフェを持っているってことは、きっとぼんぼんに違いない。神様はいんちきだ。

 ナオはなぜか劣等感に陥り、世の中の不公平さを身にしみて感じていた。

 気がつくと7時10分前。急いで、居酒屋に向かった。

 ギリギリ時間は間に合ったが、他の女メンバーは準備万端、かなりの戦闘態勢である。
 ナオの顔を見るや、明らかに不快な笑顔で、

「あっくんから、友達来るってメール来てましたぁ〜。初めまして〜。」

 …あっくん?あっ!あつしのことか。

「急に参加してごめんね!あつしに女が足りないって言われちゃってさ。」

「あっくんの友達なら全然OK。」

 彼女達の演技はバレバレだったが、ナオが来てしまったせいで競争率が高くなったのは事実である。しかも、ナオはなかなかの美人。つまり招かれざるライバルが来たようなものだ。
 結局、ガールズトークに入れなかったので、勝手に生中を頼んだ。

 遅れてきたあつしが、

「先輩がちょっと遅れて来よって、こんな時間なっとた。すまんすまん!」

 ものすごいテンションでやって来たあつしを見て、コンパ慣れしているなとナオは思った。

「紹介しまーす!俺の先輩でーす!!!今日は仲良く飲みましょ〜。」
 あつしの後ろから今日の合コンの相手が出てきた。
 その中の一人を見て、思わずナオは驚いた。つい先程までいたカフェのオーナーがいたのだった。

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