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僕らは 第二十五話

[279]  unknown soloist.  2007-11-02投稿
「人生には三度、モテ期があるんだってよ。」
帰り道、急に凌駕が言い出した。裕実の一件の影響だろうか。
そのとき、脂べっとりの太った秋葉系の男とすれ違った。
「有り得ないよ。」
凌駕はともかく、今の男にモテ期は来ないだろう。

交差点を通りがかったとき、妙な人だかりを発見した。
轢き逃げよ、と主婦らしきおばさんが話しているのが聞こえた。スーツを着た男が、携帯で救急車を要請している。
僕らは、道路の真ん中に倒れている少年を見た。
血みどろだったが、それは紛れもなく…
「順也!」
僕らは駆け寄り、揺さぶった。
順也は意識がなく、呼吸も浅かった。
応急処置の知識があまりにも乏しい僕らは、何も出来ずにただ順也の名前を呼び続けた。
そして、到着した救急車に共に乗り込み、病院へと向かった。

手術室の前の椅子に座って待っていると、順也の母親らしき女性が駆けてきた。若くて綺麗な人だ。
僕は軽く会釈をしたが、凌駕はうつ向いたまま動かなかった。

感想

  • 7944: 連続投稿しすぎ [2011-01-16]
  • 7962: すみません(;´д`)ずいぶん前に作って置いてたのでつい…(-_-;)以後気を付けます。ご指摘ありがとうございました! [2011-01-16]

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