僕らは 第二十六話
「あなたたち…もしかして、“貴仁くん”と“凌駕くん”?」
「あ、はい。」
「順也がいつもあなたたちのことを話していますよ。」
ようやく凌駕は頭を上げた。順也の母親は微笑み、続けた。
「あの子は、友達を作るのが下手で…学校ではずっと一人ぼっちだったの。家でも自分からはあまり話してくれなくて。でも、あなたたちと出会ってから、順也は変わったわ。」
僕らは顔を見合わせた。僕らが、順也に影響を与えていたなんて…。
「毎日、あなたたちのことを話してくれた。“貴仁くんはお兄ちゃんみたいな人で、凌駕くんは僕のヒーローだ”って言って、笑っていたわ。本当にありがとう。何てお礼を言って良いやら…」
彼女は頭を下げた。
「そんな、お礼なんて…」
「オレらに会って順也は変わったのかもしれねぇけど、オレらはもっと変わった。礼を言うのはオレらの方だ。」
凌駕はぶっきらぼうに言ったが、心の中では笑っているに違いない。
僕らは、順也の手術が無事に終わることを祈り、待った。
「あ、はい。」
「順也がいつもあなたたちのことを話していますよ。」
ようやく凌駕は頭を上げた。順也の母親は微笑み、続けた。
「あの子は、友達を作るのが下手で…学校ではずっと一人ぼっちだったの。家でも自分からはあまり話してくれなくて。でも、あなたたちと出会ってから、順也は変わったわ。」
僕らは顔を見合わせた。僕らが、順也に影響を与えていたなんて…。
「毎日、あなたたちのことを話してくれた。“貴仁くんはお兄ちゃんみたいな人で、凌駕くんは僕のヒーローだ”って言って、笑っていたわ。本当にありがとう。何てお礼を言って良いやら…」
彼女は頭を下げた。
「そんな、お礼なんて…」
「オレらに会って順也は変わったのかもしれねぇけど、オレらはもっと変わった。礼を言うのはオレらの方だ。」
凌駕はぶっきらぼうに言ったが、心の中では笑っているに違いない。
僕らは、順也の手術が無事に終わることを祈り、待った。
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