航宙機動部隊前史・18
銀河元号六0一年・宇宙連盟は改組され、宙際連合(ユナイティド=スターズ=アンド=ネイションズ USN)が誕生した。
初期の加盟国は有人惑星を有する恒星系三八・可住惑星以外の植民体を有する恒星系七九・人工植民体及び船団国家一三0五五・総人口は凡そ四六八億人であった。
かつての超大国・太陽系連邦は、今だ地球資本がかなりの力を握ってはいたものの、新体制成立参加国群GDP合計中、三七%と、最先進国ではあっても最早《帝国》ではなくなっていた。
更に、宙際連合自体が、人類宇宙全てを網羅出来てはいなかった。
この当時で人類全体の人口は既に七00億は突破していたと考えられていたからだ。
しかも、本来ならば目指すべき惑星可住化・定住政策は様々な障害に見舞われ、それこそ牛歩の進みであった。
それは、加盟国のほとんどが人工植民体や船団で構成されていると言う現実に見事に反映されていた。
一方、太陽系体制からの独立を歌った航宙遊牧民族に、新体制に参加する意思は無く、増してや従属するつもり等毛頭無かった。
この時点で、人類の文明は、或いは人類自体が大きく二つに分かれてもおかしくは無かった。
宙際連合に代表される惑星定住型勢力と航宙遊牧民族を筆頭とする星間移動型勢力の二つにだ。
又、地球時代と違い、二つの生き方考え方が棲み分けれるだけの空間も資源も宇宙には幾らでもあった。
だから普通に考えれば、両者の対立なら兎も角、決定的な衝突等起こりうる筈など無い―事実、この時代の人類の大半もそう思っていた。
だが、ある懸念が、特に宙際連合側に生まれていた。
銀河元号六0八年・時の連合人類種及び人類種保全型文明維持推進機構総裁・イェスゲイ=ロスバラニコフ氏は、船団国家の一つ《タラ共和国》にて開催された第二回総会にて、この情勢が人類の滅亡に繋がり兼ねないと警鐘を鳴らした。
【地球時代末期のテクノ=クライシスに匹敵する危機が迫っている―我が文明維持派の統制を離れた航宙遊牧民族及び他の非所属勢力が、誰も知らない所でどんなタブーを犯し、倫理的・人道的背反に及んでいるか分からない―それは人類種自体の人工的進化・もしくは異体化の試みかも知れず、我々は早急にそれに対処する必要がある―手遅れになる前に』
初期の加盟国は有人惑星を有する恒星系三八・可住惑星以外の植民体を有する恒星系七九・人工植民体及び船団国家一三0五五・総人口は凡そ四六八億人であった。
かつての超大国・太陽系連邦は、今だ地球資本がかなりの力を握ってはいたものの、新体制成立参加国群GDP合計中、三七%と、最先進国ではあっても最早《帝国》ではなくなっていた。
更に、宙際連合自体が、人類宇宙全てを網羅出来てはいなかった。
この当時で人類全体の人口は既に七00億は突破していたと考えられていたからだ。
しかも、本来ならば目指すべき惑星可住化・定住政策は様々な障害に見舞われ、それこそ牛歩の進みであった。
それは、加盟国のほとんどが人工植民体や船団で構成されていると言う現実に見事に反映されていた。
一方、太陽系体制からの独立を歌った航宙遊牧民族に、新体制に参加する意思は無く、増してや従属するつもり等毛頭無かった。
この時点で、人類の文明は、或いは人類自体が大きく二つに分かれてもおかしくは無かった。
宙際連合に代表される惑星定住型勢力と航宙遊牧民族を筆頭とする星間移動型勢力の二つにだ。
又、地球時代と違い、二つの生き方考え方が棲み分けれるだけの空間も資源も宇宙には幾らでもあった。
だから普通に考えれば、両者の対立なら兎も角、決定的な衝突等起こりうる筈など無い―事実、この時代の人類の大半もそう思っていた。
だが、ある懸念が、特に宙際連合側に生まれていた。
銀河元号六0八年・時の連合人類種及び人類種保全型文明維持推進機構総裁・イェスゲイ=ロスバラニコフ氏は、船団国家の一つ《タラ共和国》にて開催された第二回総会にて、この情勢が人類の滅亡に繋がり兼ねないと警鐘を鳴らした。
【地球時代末期のテクノ=クライシスに匹敵する危機が迫っている―我が文明維持派の統制を離れた航宙遊牧民族及び他の非所属勢力が、誰も知らない所でどんなタブーを犯し、倫理的・人道的背反に及んでいるか分からない―それは人類種自体の人工的進化・もしくは異体化の試みかも知れず、我々は早急にそれに対処する必要がある―手遅れになる前に』
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