いのり
こうしてこの人と朝を迎える事が出来るのは、あと何回だろう?
隣りで寝ている13歳年上の男を見て思った。そんな事を考えると、無性に愛おしく思えて、私は寝ている男の唇にキスをした。そのキスで男はゆっくり目を開ける…。眠たそうな顔で少し笑って、キスを返してきた。二人で迎える朝はいつもこんな感じだ。その時私は言いようのない幸せを感じる。好きな男と迎える朝。女なら誰もが幸せを感じる瞬間だろう。しかし、私とその男が迎える朝には、カウントダウンが始まっている。
一年半前、大学を卒業してすぐ、私の働き始めた病院にその男はいた。初めの印象なんて覚えていない。その頃私には付き合っている人がいたし、何といっても13歳年上の男などおじさんとしか思えない。全くの恋愛対象外だった。男は仕事をしている時、皆から頼られる存在で、いわゆるしっかり者だった。私の中で男の印象が変わり始めたのは、半年くらいたってからだ。しっかり者の男が仕事から離れると、イタズラ好きな男の子に変わる。そのギャップが大好きになった。しかし好きといっても、13歳年上、顔もタイプではない。そして何より男は既婚者で、私が好きになる事はないはずだった。
隣りで寝ている13歳年上の男を見て思った。そんな事を考えると、無性に愛おしく思えて、私は寝ている男の唇にキスをした。そのキスで男はゆっくり目を開ける…。眠たそうな顔で少し笑って、キスを返してきた。二人で迎える朝はいつもこんな感じだ。その時私は言いようのない幸せを感じる。好きな男と迎える朝。女なら誰もが幸せを感じる瞬間だろう。しかし、私とその男が迎える朝には、カウントダウンが始まっている。
一年半前、大学を卒業してすぐ、私の働き始めた病院にその男はいた。初めの印象なんて覚えていない。その頃私には付き合っている人がいたし、何といっても13歳年上の男などおじさんとしか思えない。全くの恋愛対象外だった。男は仕事をしている時、皆から頼られる存在で、いわゆるしっかり者だった。私の中で男の印象が変わり始めたのは、半年くらいたってからだ。しっかり者の男が仕事から離れると、イタズラ好きな男の子に変わる。そのギャップが大好きになった。しかし好きといっても、13歳年上、顔もタイプではない。そして何より男は既婚者で、私が好きになる事はないはずだった。
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