裏道9
総二はわからなかった。つい昨日、必ず来ると約束を交わしたはずだ。今まで来なかった理由はわからないけれど、今日からは自分に会う為に学校に来てくれると思っていた。
いつもより長く感じたた授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に、総二は教室を飛び出した。「早く会って理由を聞きたい」それは心配というより、むしろ怒りに近いその感情を胸に必死に彼女の家に向かって走った。着くとすぐに何度もチャイムを鳴らし、ドアをたたいた。「夏希、夏希、どうした?何があった?なんで学校に来ないの?夏希!」人目もはばからずで叫んだ。しかし中からは何の返答もなかった。外出しているはずだ。帰ってくるのを待とう。総二はアパートの前に座り込んだ。それから何時間たったのだろうか日は暮れ、夜になっていた。それでも帰って来ない夏希に色々な悪い想像をした。そのうち自分のせいじゃないかと思い始めた。夏希は自分の気持ちに気付き、その気持ちを重く受けとめて学校に来なくなったのではないのか。昨日、体を重ねた行為も、しつこく家に来るので仕方なく体を許したのではないのかと。一度、そう思うとそれしか考えられなくなった。そして、恋人でもないのにアパートの前で待っているなんて、まるでストーカーではないか。昨日、両思いだと感じた事は妄想に過ぎなかったのだと。ひとしきり考えると涙が出た。「俺は何をやっているんだ、もう帰ろう」総二は一言つぶやき、その場を後にした。
いつもより長く感じたた授業の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に、総二は教室を飛び出した。「早く会って理由を聞きたい」それは心配というより、むしろ怒りに近いその感情を胸に必死に彼女の家に向かって走った。着くとすぐに何度もチャイムを鳴らし、ドアをたたいた。「夏希、夏希、どうした?何があった?なんで学校に来ないの?夏希!」人目もはばからずで叫んだ。しかし中からは何の返答もなかった。外出しているはずだ。帰ってくるのを待とう。総二はアパートの前に座り込んだ。それから何時間たったのだろうか日は暮れ、夜になっていた。それでも帰って来ない夏希に色々な悪い想像をした。そのうち自分のせいじゃないかと思い始めた。夏希は自分の気持ちに気付き、その気持ちを重く受けとめて学校に来なくなったのではないのか。昨日、体を重ねた行為も、しつこく家に来るので仕方なく体を許したのではないのかと。一度、そう思うとそれしか考えられなくなった。そして、恋人でもないのにアパートの前で待っているなんて、まるでストーカーではないか。昨日、両思いだと感じた事は妄想に過ぎなかったのだと。ひとしきり考えると涙が出た。「俺は何をやっているんだ、もう帰ろう」総二は一言つぶやき、その場を後にした。
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