紅い華
時は戦国時代―。
戦が当たり前の様に巻き起こるこの時代。
男は戦い、死に、忘れられていく。
主(あるじ)のために死にゆく者、誰かを守るために死ぬ者。
……時には、意味がわからないまま戦に出され、消されてしまう若き命。
そんな過酷な時代を…
大名でもなく、農民でもなく、『旅武者』として生き抜く者がいた―。
名は善野 風丸(よしや かざまる)。
18歳の彼は、父親が戦で死に、母親はどこかの捕虜となり、自害(自殺)したので、身よりもなく、ただひたすらに歩いていた。
ときには、生きるために盗みもした。
盗んで何かを食べなければ生きてはいけない。
しかし、苦労した風丸は他の人よりもいろいろなことが得意となっていた。
知能も高く、剣術が優れていて……。
まさに神が与えた唯一の力。
そして風丸は、あるとき『旅武者』という生きる道へたどり着く―。
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