優しい音
『ぬくもり』
りさが亡くなってから一週間。梨奈は電車に乗ってるときもクラブに行ってるときもバイトをしているときもりさの事を考えていた。
プルル…
「はい」梨奈は暗く答えた。「誠人だけど…りな、海いかね?」誠人が言った。
なにも答えない梨奈にいきなり
「テレビ電話にしまーす」 と言った。断る間もなくテレビ電話になった。
「やっぱりしけた顔してんなぁ、梨奈さぁこの前聞いた俺の音さ」
「まこ…」
か細い声の梨奈にまこは優しく言った
「どした?」
「会いたいょ…」
「どこいんの?」
「渋谷…」
プーップーッ
切れた電話をずっと耳に当て梨奈は我慢していた涙をねぐった。これ以上まこの声を聞いていたら涙が溢れてきそうだったから思わず電源を切った
《泣いちゃダメ、ひとりでも頑張るって決めた。どんな事があっても泣かないって決めた》
どれくらい時間が経っただろう。いきなり頭をぽんっと叩かれた。
「お前さぁいきなり電話きんなよ、話の途中だしさぁ!り、りな泣いてる?」
もうダメだった、息が出来ないくらい苦しくて我慢することができなくて溢れてくる涙を止めることが出来なくて…
「涙ってなんで出るかしってる?心の中の感情がいっぱいなって溢れると涙になってそとにでてくるんだってよ、うちのばーちゃんが言ってた、俺子供の頃泣き虫でさぁーよく泣いちゃばーちゃんとこいっててよく言われたんだよ」
梨奈は顔をあげまこを見た。まこは微笑んで
「溢れてくるものにフタをしたら心が破裂するからフタをせずそとに出すんだよ、これからは。」
まこは梨奈を引き寄せ抱きしめた。
まこは温かく身体の力が抜けた。初めて感じる服の上から感じた、優しいぬくもり…
ねぇまこ、この時感じた温かいぬくもりは今もあたしの身体に染み付いてる。
会いたいょ…あの時みたいに会いにきてょ………
りさが亡くなってから一週間。梨奈は電車に乗ってるときもクラブに行ってるときもバイトをしているときもりさの事を考えていた。
プルル…
「はい」梨奈は暗く答えた。「誠人だけど…りな、海いかね?」誠人が言った。
なにも答えない梨奈にいきなり
「テレビ電話にしまーす」 と言った。断る間もなくテレビ電話になった。
「やっぱりしけた顔してんなぁ、梨奈さぁこの前聞いた俺の音さ」
「まこ…」
か細い声の梨奈にまこは優しく言った
「どした?」
「会いたいょ…」
「どこいんの?」
「渋谷…」
プーップーッ
切れた電話をずっと耳に当て梨奈は我慢していた涙をねぐった。これ以上まこの声を聞いていたら涙が溢れてきそうだったから思わず電源を切った
《泣いちゃダメ、ひとりでも頑張るって決めた。どんな事があっても泣かないって決めた》
どれくらい時間が経っただろう。いきなり頭をぽんっと叩かれた。
「お前さぁいきなり電話きんなよ、話の途中だしさぁ!り、りな泣いてる?」
もうダメだった、息が出来ないくらい苦しくて我慢することができなくて溢れてくる涙を止めることが出来なくて…
「涙ってなんで出るかしってる?心の中の感情がいっぱいなって溢れると涙になってそとにでてくるんだってよ、うちのばーちゃんが言ってた、俺子供の頃泣き虫でさぁーよく泣いちゃばーちゃんとこいっててよく言われたんだよ」
梨奈は顔をあげまこを見た。まこは微笑んで
「溢れてくるものにフタをしたら心が破裂するからフタをせずそとに出すんだよ、これからは。」
まこは梨奈を引き寄せ抱きしめた。
まこは温かく身体の力が抜けた。初めて感じる服の上から感じた、優しいぬくもり…
ねぇまこ、この時感じた温かいぬくもりは今もあたしの身体に染み付いてる。
会いたいょ…あの時みたいに会いにきてょ………
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