携帯小説!(PC版)

償い

[168]  ふく  2007-11-10投稿
君が最後に見せたのは
怯えた肩と
悲しそうに僕を見つめる瞳だった

僕は君を愛しすぎて君への愛し方を間違えた

自分の都合のいいように君に言葉を突き付け
僕の物にしておきたくて縛り付けてきた

どうしようもない
こんな自分を嫌いにもなった
君が僕の手から離れて行った時
初めて絶望感を感じた

『罪は償えるのだろうか』
友人は
『試した事がないから分からない』と言った

試す
何を

ただこの苦しみから解放されたかった

それから君の家を訪ねたり何度も電話をかけた
出るはずもない
『謝りたい』
そんな事を言えば
『自分を傷付けた男が今更何を』と思うに違いない
それもそうだ
試すことさえ許されない
君の負った傷は僕が思っている以上に深いだろう
僕の今の苦しみよりも遥かに苦しんでいたはずだ

許されてはいけない
こうやって君に会いに行く事も君に謝りたいと思う事も
償いよりも少しでも楽になりたいと思う言い訳に過ぎない


だから君の前から消えてしまおう

ほんの少しでも
罪を償えるとするならば
この後悔を背負って
君の幸せを願い続けよう

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