優しい音
『流れる風』
病院に駆け付けた梨奈が先生から聞いた誠人の様態。
意識不明、重体…背中から肺を貫通していた。
ずっと付き添った。もうひとりだけの身体ではないとわかっていても梨奈は誠人のそばを離れられなかった。武士もいつもきてくれた。「梨奈。休めよ。」いつも大丈夫だよと返す梨奈だったがさすがに「そうだね」と素直に答えた。
家に帰ると誠人が出ていったままになっていた。
気付けば明日クリスマスかぁ…
その日はこれから嘘のようにゆっくり寝れた。
朝起きて何となく土手まで散歩したくなった。
今日はクリスマス、人もまったくいない。
空を見上げ…
りさ…あなたが言っていた大切な事って今だにわからい。でもあたしはあたしなりの大切なものが見つかったよ。
大切なものはたくさんありすぎたらきっとダメなんだね。ひとつでいぃ…誰にも負けないくらい大切にできればいんだよね。
りさ、あたしも生まれ変わったらあなたに出会いたい、そしてあたしに生まれてきたい。
あの人に愛されるあたしに生まれ変わりたい。
続く
病院に駆け付けた梨奈が先生から聞いた誠人の様態。
意識不明、重体…背中から肺を貫通していた。
ずっと付き添った。もうひとりだけの身体ではないとわかっていても梨奈は誠人のそばを離れられなかった。武士もいつもきてくれた。「梨奈。休めよ。」いつも大丈夫だよと返す梨奈だったがさすがに「そうだね」と素直に答えた。
家に帰ると誠人が出ていったままになっていた。
気付けば明日クリスマスかぁ…
その日はこれから嘘のようにゆっくり寝れた。
朝起きて何となく土手まで散歩したくなった。
今日はクリスマス、人もまったくいない。
空を見上げ…
りさ…あなたが言っていた大切な事って今だにわからい。でもあたしはあたしなりの大切なものが見つかったよ。
大切なものはたくさんありすぎたらきっとダメなんだね。ひとつでいぃ…誰にも負けないくらい大切にできればいんだよね。
りさ、あたしも生まれ変わったらあなたに出会いたい、そしてあたしに生まれてきたい。
あの人に愛されるあたしに生まれ変わりたい。
続く
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