電車の中の悲劇
知らなかった。
電車の中は悪魔がいっぱいいるってこと。
知らなかったから私はいつも無防備だった。
あれは高1の夏休み前。高校生活にもなれて、夏休みを目の前にしてウキウキしてた私。
そんなある日の朝。
その日はとても暑くて死にそうなぐらいで、私はブラウス一枚にスカートをいつもより短くして暑さを凌いでた。
それが間違いだった。
駅のホームに着くといつも通り、いやいつもより人が多くとても蒸し暑くて、背中が汗でびっしょりになるのを感じた。
ホームに並ぶ人は多くてほとんどがオヤジ。
こんな人達に囲まれて電車に乗りたくないって思ったけど、学校行くには電車しかないし私はそのまま流れにのって、来た電車に乗った。
電車の中はホーム以上に暑くて冷房利いてないんじゃないかって思うぐらいだった。
私は反対側のドア側に追いやられ動けない状態。電車が発車するとまず異変に気がついた。
後ろの人が私のお尻を撫でていた。
ドアのガラスに映った後ろの人を見てみると後頭部が禿げている40代ぐらいの平凡なオヤジ。
痴漢だと思った。
抵抗しようかと思った。でも
出来なかった。
だって私は何にも知らなかったから。
だからそのままオヤジの行為はエスカレートしていった。
生憎その電車は快速でめったに止まらず私は逃げられない状態だった。
オヤジは私が抵抗しないのを良いことに、私の下着を下ろし汚い手でさわりいじくり、ついにオヤジは自分のモノまで出してきた。
さすがにこれは抵抗しなきゃって思った。
なのに体は動かない。
怖かった。
私はオヤジのやりたい放題にさせられてた。
上半身も触られ、私の手にはオヤジのモノが握らされていた。
そしてオヤジはやること全部やって私にそっと一万円を数枚渡し出て行った。
もう二度とあんな怖い思いはしたくない。
なのに体は快感を得ていた。
そして私はその日から朝の電車が楽しみになっていたのだった。
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